天栄村ふるさと夢学校の多文化共生に向けた交流イベントは7日、幡谷自然農園で開かれ、村内在住の外国人らが餅つきなど日本の伝統文化を楽しんだ。
県の多文化共生推進事業の一環で、国籍を問わず、お互いを理解し、一人ひとりがいきいきと暮らせる社会の実現を目指す。
村内には24カ国約80人の外国人が住んでいる。
今回は村内の一般参加者と外国人の計43人が力を合わせて豚汁なども作った。
餅つきは石ウスを使い、外国人らは一人ひとりキネを振るった。
農園代表の幡谷壮太さんが力強い手本を見せると歓声が上がり、参加者らも真似ようと勢いよくキネを振り上げていた。
イベントには子どもたちも参加し、大人たちの料理を手伝ったり、一緒に雪遊びもして笑い声が響いた。
餅は納豆やあんこ、きなこをまぶして食べたほか、自分たちで薪を割ってくべた火で焼き餅も味わった。
このほか村に伝わる民話「カッパのわび証文」を日本人代表者が英語で披露したり、県国際交流協会の職員がやさしい日本語を教える講習も行うなどして、日本への理解を深めた。
参加したネパール出身のタルラン・スラジュさん(22)は「餅は正月に食べましたが、こんなふうに作られると初めて知りました。餅つきも楽しかったです。去年の11月からブリティッシュヒルズで働き始めたばかりなので、もっと日本のことを知りたいと思っていて、こういったイベントはありがたいです」と語った。
なおふるさと夢学校は天栄山黄金太鼓保存会の協力を得て、外国人向けの和太鼓体験会の実施も年度内に予定している。