飾り用の団子をこねる親子(風流のはじめ館) だんごさしを体験する来場者たち(はたけんぼ) 飾り付けようと枝に手を伸ばす児童(西袋地区) 1・2年生がだんごさしを体験(白江小) 大きなミズキの枝に団子をさす(かんかんてらす) 1年生たちが体験しただんごさし(大東地区)
1月15日は「小正月」。松の内(元日~1月7日)を「大正月」と呼び、大正月の期間に働いた主婦をねぎらう日とも言われる。だんごしさは小正月を中心とした伝統行事。米粉で作った団子を、赤味を帯びて枝先が太く新芽がついているミズキの枝に刺して飾り、豊作や家内安全、一家繁栄、無病息災などを祈るもので、冬の時期に雪に包まれた東北地方で少しでも彩りを楽しむ暮らしの知恵でもある。
JAはたけんぼや風流のはじめ館、小学校、コミュニティセンター、かんかんてらすなどでだんごさし体験が行われた。
【はたけんぼ】
13日、イベント広場で2回に分けて各先着30人で行われ、来場者は思わぬ行事に喜んでいた。
はたけんぼ食育ソムリエイベントでだんごさしの由来の話の後、だんごをミズキの枝にさす体験を行った。
米粉と野菜で作っただんごで、白、黄色(ニンジン)、緑(ホウレンソウ)の3種類と舟菓子のタイ、小判、ヒョウタンなどの飾りつけを楽しみ、自分で作った完成品は持ち帰った。
【風流のはじめ館】
こども和文化塾として11日、小学生親子7組16人が参加した。
須賀川昔話の会の安田きよ子会長をはじめ会員6人がサポートし、バターピーナッツかぼちゃ、ビーツなど野菜由来の食紅で色づけしただんごを使った。
畳の間入り口に設置した大きなミズキの枝に、無病息災や家内安全などの願いを込めながら、小判や俵など飾りの船せんべいとだんご、和紙で作ったつるし札などを飾り付けた。
家庭用のミニだんごさしも1家族1つずつ作り、色とりどりに仕上がった飾り付けを親子で眺めては笑顔を見せていた。
参加者にはお汁粉が振る舞われ、小正月や冬の昔話なども楽しんだ。
【白江小】
1年生21人、2年生15人は14日、同校で家族の無病息災や家内安全を願う伝統行事を行った。
ミズキは学校近くの石井孝幸さんが提供したもので、小正月やだんごさしの由来、飾りの意味の話を聞いたあと赤、青、黄、紫、緑、オレンジの6色のだんごを作り、1個1個丁寧に飾り付けたほか、折り紙で作った飾りを枝に飾り付けた。
児童らは自宅に持ち帰り家族の健康を願いながら飾った。
【西袋地区】
西袋一小、西袋二小、西袋コミュニティセンターの学社連携融合事業地域歳時記として10日、西袋コミュニティセンターで行われた。
西袋一小2年生84人、西袋二小2年生5人、知恵袋の会の小枝友子会長ら7人が参加した。
佐久間直也所長があいさつし、小枝会長からが用意した米粉で作った白、赤、緑のだんごを児童らはミズキの枝に、願い事を込めながら舟せんべいと一緒に丁寧に飾り付け、小正月の意味を理解し、体験を楽しんでいた。
また市生涯学習スポーツ課の遠藤安希子インストラクターが慣性の法則を学ぶサイエンスショーを行い、だるま落としやペットボトルなどを使った実験に盛り上がっていた。
最後に全員で写真撮影を行い、各学校にだんごさしを持ち帰った。
【大東地区】
大東小、大森小、大東コミュニティセンターの学社連携融合事業のふるさと歳時記として10日、大東小1年生19人、大森小1年生7人、教諭らが参加して同センターで行われた。
溝井伸也所長がだんごさしについて話したあと、大東スポーツ民踊会の青木アキノさんら4人、食生活改善推進員の門澤タリ子さんと一緒に、児童らも赤、白、緑のだんごを丸め、 茹で上げる間、すかがわ昔話の会の安田きよ子会長が「だんごさしの由来」「食わず女房」「とりべい」の昔話を披露、児童らは真剣に耳を傾け、笑いが飛び交っていた。
出来上がっただんごは、市内小作田の熊田勝美さんが提供した約4㍍のミズキの枝に縁起物の舟せんべいと一緒に飾り付けた。
完成品は2階からつり下げられ、今月末まで飾られる。
【鏡石まちの駅かんかんてらす】
11日、併設する鏡石駅待合ホールに大きなミズキを設置し、買い物客らが色とりどりのだんごを飾り付けた。
鏡石出身の藤野恵美さんと郡山在住の草野美香さんの「バイオリン&ピアノミニコンサート」も開かれ、会場にちなんで線路メドレーや「車窓」「ひまわり」などの名曲13曲を披露した。
1000円以上買い物をした来場者対象の抽選会や数量限定で甘酒の振る舞いもあり、会場は老若男女でにぎわった。