パリ日本文化会館で講演 久保木畳店 伝統を守る挑戦に関心


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    畳の魅力を語る久保木社長(壇上右2)

 須賀川市仲の町の久保木畳店(久保木史朗社長)は18日(現地時間17日)、フランスのパリ日本文化会館で講演会とワークショップを開き、畳の歴史と文化について紹介し、伝統文化を守るための同社の挑戦に関心が集まった。
 同会館は日仏・官民共同で日本文化を発信するための施設。鈴木仁館長が同社の取り組みを新聞記事で見たことをきっかけに、今回のイベントが実現した。
 講演は現地の文化人ら約100人が聴講し、久保木社長が「畳の歴史と文化―これからの可能性」をテーマに、畳の素材や構造、ゴザから進化していった歴史などを解説した。また日本で畳の利用が減る中で、同社がフローリングでも使える置き畳や畳コースター等の小物、畳ビレッジなど畳を体験できる空間を提供していることを紹介し、これまでを踏襲するだけでなく、時代に即した挑戦をし続けることこそ伝統文化を守ることにつながると伝え、賛同を得た。
 また同社の畳職人である五十嵐浩一さんが畳の手縫い製作を披露し、関心を集めた。
 ワークショップでは畳コースター作りを行った。
 久保木社長は「現地の人たちから『畳のい草は香りが良く、リラックスできる』と仰っていただき、改めて海外にも通じる畳の良さに気付くことができた。そうした魅力を強調しながら、これからも畳文化を発信していきたい」と述べた。
 久保木社長らはイタリアやデンマークなどで商談を続け、27日に帰国する予定である。