人形と屏風が並ぶ会場
須賀川市立博物館の企画展「雛人形展」は4日から開幕した。「お雛様と和の設え」をテーマに、日本の伝統文化の一つである屏風にも焦点を当て、人形と組み合わせた展示により、その効果や役割なども紹介する。
開館以来、市民から寄贈された雛人形を展示する「雛がいる博物館」の愛称で親しまれる同館の人気企画展。会期は3月9日まで34日間。
今回は美術品としての価値もある一方で、紹介する機会が少なかった同館所蔵の屏風について、選りすぐりの資料を雛人形と組み合わせながら紹介する。
展示は享保雛(北山家旧蔵)と「竹梅に鶴亀図屏風」(個人蔵)、享保雛(近藤家旧蔵)と「四季花鳥図屏風」(明治天皇私用枕屏風)、御殿飾り雛(小池家旧蔵)、春日光親の「嵐山図屏風」など、関係資料を含めて約300点。また妙林寺の朝観音で使用する形代や新たに収蔵した花巻人形、秋七草図屏風なども注目を集める。
会場内は撮影可能で、フォトスポットでは屏風を背景に神炊館神社で宮司が使っていた笏(しゃく)と、市内料亭から寄贈された扇子も用意し、手に取って「お内裏様」気分で記念写真も撮れる。
会期中の催しとして、学芸員が資料を解説するギャラリートークは15日午前11時からと、3月1日午後2時から開く。予約は不要で観覧券のみで参加できる。
「ミニ屏風を作ろう」は11日と24日の午前10時から、オリジナルの屏風作りに挑戦する。対象は小学生以上で参加費300円。
イベント「博物館のひな祭り」は3月2日、ミニゲームや工作などのコーナーを設ける。当日は入館無料。
なお商工会議所女性部のつるし雛も6日頃から展示し、同時期に地域で行われるイベント「雛(ひゝな)の笑顔に会えるまち」と合わせて楽しめるよう工夫を凝らす。
観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下、65歳以上、障がい者は無料。
開館時間は午前9時から午後5時まで。
問い合わせは博物館(℡ 0248-75-3239 )まで。