須賀川署の啓発行事でヘルメットを試す高校生
自転車のヘルメット着用が努力義務化されてからまもなく2年が経過する中、生徒たちの命を守るため須賀川創英館高と清陵情報高は今年4月から校則にヘルメット着用の義務化を盛り込む。
両校とも対象は4月の新入生からで、自転車運転者は県の条例で義務化されている自転車損害賠償責任保険への加入と合わせ、ヘルメットも購入し、着用して通学しなければならない。一方で、2・3年生は現状のまま努力義務として着用を促す。
学校関係者によると、これまでも生徒が自転車通学中に転んだり、事故に遭ったりしたことがあり、大事には至らなかったがより安全性を高めるため校則化に踏み切った。
警察庁の調査によると自転車乗用中に事故で亡くなった約半数が頭部を損傷しており、このうち約9割がヘルメットを付けていなかった。
安全のためにも中学校では全校でヘルメット着用が義務化されているが、高校では努力義務にとどまり、着用率の低さが問題視されてきた。
新年度には両校とも1年生のみの義務化だが、翌年以降も同様に着用させるため、2年後には全校生が必ず着用するようになる。
なお岩瀬農業高でも義務化の検討を進めている状況であり、須賀川桐陽高は現状では義務化までしないものの、着用を生徒に呼びかけ続けるという。
地域の高校生の着用が進み、まちなかの日常風景としてヘルメットが当たり前のものとなることで、中高年の世代にも普及が広がることも期待される。