計画内容を確認する理事会
須賀川市社会福祉協議会の第4次地域福祉活動計画は4月から6カ年計画で始動し、地域の中で「支える側」「支えられる側」という従来の関係を越え、一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らせる包摂的な地域社会の実現などを目指すため、3つの基本目標と付随する方向性、主な取り組みなどをまとめた。
同計画は地域福祉の推進を目的とした活動・行動計画であり、市の地域福祉計画に基づく取り組みと補完し合う関係にある。
基本理念に「ともに支え、ともに生きるまち すかがわ―『地域共生社会』の実現」を掲げる。
新たな取り組みには地域住民、とりわけ学生が関わる内容が目立つ。
令和7年度事業計画にも盛り込んだ高校生座談会は、生徒たちが地域課題に目を向け、自ら考え、発言し、発信(活動)できる機会を設ける。
学生ボランティア推進事業も7年度から実施する予定で、学生が福祉出前講座の企画や運営をすることで、地域活動の新たな担い手としての育成を図る。このプロトタイプと言える「こども防災教室」は今月26日、須賀川創英館高JRC部が講師として子どもたちに避難所での調理などを教える。
第3次計画の評価では、各取り組みに対し概ね一定以上の成果が認められたが、ボランティアセンター機能の充実は十分な成果が得られなかったとして、ボランティア活動を行う場の創出や、地域における福祉教育の不十分さが指摘された。
これを受け、第4次計画では7年度から新たに取り組む「ちょこっとボランティア活動」も盛り込んだ。一人暮らしの高齢者や障がい者、高齢者世帯が日常生活で抱えるゴミ出しや電球・電池交換、買い物など、ちょっとした困りごとを近所のボランティアの協力で解決を図る取り組み。
このほか7年度は実施しないが、計画期間中にスタートさせる新たな事業として、「地域づくりワークショップ」は地域住民や団体が自由に意見を出し合い、地域の良さを見出し、将来について話し合う場を設ける。「福祉フェスティバル」は地域共生社会をテーマに、市社協と福祉活動団体などが子どもから高齢者まで様々な世代に活動を知ってもらうためのイベントを目指し、今後内容など検討を進める。
計画は6日の市社会福祉協議会理事会で可決された。18日の臨時評議員会の承認を経て、4月から正式にスタートする。