須賀川市の春の風物詩である鯉のぼり掲揚事業について、大寺正晃市長は26日の記者会見で「ポールの早期点検を指示しており、何よりも安全が第一だが、安全が確保できそうならば、今年も問題のないポールを使った掲揚を行いたい」と考えを示した。
新年度は鯉のぼりのポールの劣化診断調査のため休止を予定していたが、可能な範囲での掲揚を模索する方針に切り替えた。
公共施設への掲揚も実施する方向で、可能な場所や期間など検討を進めている。
同事業はシビックプライド醸成と青少年の健全育成、見頃を迎えた釈迦堂川ふれあいロード桜並木とともに春の散策を楽しんでもらおうと毎年実施してきた。
ポールはコンクリート製で8本所有しており、例年はこのうち6本を使用している。約40年が経過しため、調査点検が必要となっている。
例年鯉のぼりをあげる釈迦堂川沿い
今年は鯉のぼり掲揚休止 ポールの劣化を診断調査 釈迦堂川の春の風物詩(3月17日付)
須賀川市の春の風物詩である釈迦堂川の鯉のぼり掲揚事業はポールの劣化診断調査のため休止する。昭和62年度から市民の協力を得て続く伝統行事であり、休止となるのは今回が初めて。市の担当者は「中止ではなく、あくまでも休止」としており、来年以降の再開が待たれる。
同事業はシビックプライド醸成と青少年の健全育成、見頃を迎えた釈迦堂川ふれあいロード桜並木とともに春の散策を楽しんでもらおうと毎年実施してきた。
開始当初から市民の鯉のぼり寄贈を得て実施しており、初年度は当時5月5日に実施していた「チビッコ春まつり」に合わせ、約720匹を揚げた。
近年は約420匹を4月上旬から掲揚し、春のフォトスポットとしても注目を集めていた。
ポールはコンクリート製で8本所有しており、このうち6本を使用している。約40年を経たため、安全性の確保を目的として新年度当初予算に鯉のぼりポール調査業務委託料38万1000円を盛り込んだ。
調査による実態を踏まえて今後について検討していくが、関係者からはできる限り再開を目指していきたいという声も聞かれた。
3月定例議会でも鯉のぼり掲揚事業の休止については様々な声が上がり、議員からは休止中もなんとか市民が鯉のぼりを楽しめる機会の創出へ工夫を求める意見が出された。
これを受け、市では各コミュニティセンターなど公共施設で可能な範囲で掲揚できないか可能性を検討している。
なお保育所やこども園、幼稚園の園児らによる恒例の鯉のぼり絵付け体験は実施しない見込みである。