「福島県獣」のカメラテストするクラブメンバーたち
すかがわ特撮塾1・2期生で組織するすかがわ特撮クラブメンバー6人は27日、プロの手を借りず初めて制作するオリジナル怪獣映画「福島県獣VSダバイザー(仮称)」の特撮パートを特撮アーカイブセンターで撮影した。
県内の青少年によるデジタルアート作品展「フクシマ・ネクスト・クリエイターズ・チャレンジ」に自主制作した「福島県獣」作品を出展し、23年は最優秀賞、24年に優秀賞を受賞したクラブメンバーの近内翔太さん(須賀川創英館高1年)がメガホンを取り、助監督の池田莉陽人さん(須賀川桐陽高1年)らのサポートを受けて5月に開く全国自主怪獣映画選手権東京大会出場を目指して作品制作を始動した。
来年3月で東日本大震災から15年になることから、ふるさとにちなんだテーマのストーリーで、郡山のご当地ヒーロー「ダバイザー」とライバルの駄悪(ダーク)、キュウリを携えた県獣が出演する。
ダバイザーとの共演は、これまでの活動を通して知り合った福島特撮LOVE会メンバーで任意団体ふくしまの子供達に夢と元気を与える会代表の大塚久さんがダバイザーのシナリオなどを担当している縁で決まった。
27日の撮影はダバイザー役の熊田勝市さん、駄悪役の熊田翼希さん親子も参加し、クラブメンバーたちがセンター所蔵の特撮ミニチュアを平台に配置し、撮影・特殊演出・スーツアクターの全シーンを分担して取り組んだ。
午後からは「福島県獣」の出演シーンやダバイザーたちとの共演などを撮影し、特撮のプロたちのサポートなしの初挑戦に四苦八苦しながらも力を合わせて映像を完成に近づけた。
これまで撮影したドラマパートには須田元大特撮アーカイブセンター長、鈴木青果店など協力しており、クラブメンバー保護者らもサポートした。
監督を務めた近内さんは「今回はヒーロー、怪獣、悪者、ミニチュアなど特撮のいい所を全部詰め合わせた作品になっています。これからも県内外の皆さんにも楽しんでもらえる作品作りを目指したいです」と挑戦を振り返った。
今後は5月の東京大会に福島県獣作品ダイジェスト版を出展し、新年度中に開催が見込まれる須賀川大会にフル映像の出展上映を目指していく。