子どもたちが演奏など披露 多文化の理解へ ふくしま子ども多文化フォーラムIN須賀川


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    音楽など披露する子どもたち

 ふくしま子ども多文化フォーラムIN須賀川は29日、tetteたいまつホールで開かれ、外国ルーツを持つ子どもたちの発表などで、共生社会の実現へ多文化への理解を深めた。
 東日本大震災後、県内では自助グループとして中国人女性らが子どもたちの母語・継承語教室を立ち上げた。今回のイベントは須賀川市の「つばさ」、いわき市の「心ノ橋」、郡山市の「幸福」の3教室と、福島移住女性ネットワーク(EIWAN)の主催。
 佐藤信行EIWAN代表があいさつし、来賓の大寺正晃市長は「少子化が進む中で須賀川を元気にするためのポイントの一つが外国人と力を合わせることだと思っており、市としてこれからも応援していきたい」と祝辞を述べ、「つばさ」の城坂愛代表が宗方保日中友好協会長の祝辞を代読した。
 第1部は3教室を代表する子どもたちが映像と実演で文化発表をした。このうち「つばさ」は中国のひょうたん笛やダンスの披露、第1期メンバーによる自作曲の演奏で子どもたちの成長を伝えた。
 第2部は城坂代表が14年間の活動を振り返り、2つのルーツを持つことで生きづらさを感じる子どもたちの事例を紹介しつつ、「継承語教育の目的は、学ぶ人が自分のアイデンティティを認めることであり、自己達成感を育てること」と説明した。
 また東京大大学院総合文化研究科国際社会科学専攻相関社会科学講座の阿古智子教授が「変貌する中国と在日中国人社会」をテーマに講話した。