大会委員長の就任あいさつをする大寺市長
須賀川市の第43回円谷幸吉メモリアルマラソン大会の第1回実行委員会は28日、円谷幸吉メモリアルアリーナで開かれ、昨年中止したハーフマラソンの部を復活させることが決まった。また平成17年から20年にわたり大会委員長を務めた大木和彦委員長が勇退し、大寺正晃市長が後任に就く。
ハーフマラソンは前回大会において、参加者の安全確保や警備員等の配置にかかる委託料の増加などで断念した。参加者や関係者からも再開を熱望する声が多く寄せられており、事務局はいつでも再開できるよう日本陸連の5年に一度の公認コース検定を昨年6月に実施した際、10㌔、5㌔と合わせてハーフも検定を受けるなど水面下の準備を進めた。各種経費の見直しなど熟慮を重ね、今回の復活にこぎつけた。
このため10月19日に開催する今年の大会では一昨年と同様にハーフ、10㌔、5㌔、3㌔、2㌔、1・4㌔の全6コースで、年齢、男女別、ペア部門の計24部門を競う。
出走定員は計4500人で7月1日から8月3日までエントリーを受け付ける。
参加料は一般がハーフ5000円、10㌔4500円、5㌔及び3㌔4000円。高校生2000円、小・中学生1000円、ペア4000円と変更はない。
市内中学1・2年は昨年度まで市教委が参加料を負担していたが、今年度はその対応がない。しかし市民の体力づくり、健康な都市づくりに資する大会目的に沿うため、大会側で無料措置をとる。
特別招待選手は例年通り円谷選手の盟友・君原健二選手を招く。
東京マラソンとの提携による同大会出走権はハーフマラソン完走者から抽選で3人に贈る。
表彰は各部門上位10位とハーフ77位(畠野賞)、75位(君原賞)。
参加賞は一般にトートバッグ、小学生から高校生にタオル、ペアはトートバッグとタオルの両方を贈る。
大会プログラムは冊子の配布を廃止し、データをホームページで公開する。
実行委員長に就任した大寺市長は大木前委員長に感謝を伝え、「バトンをしっかり受け継ぎ、円谷選手の偉業を後世に伝え、第2の円谷選手が輩出される大会にしていきたい」とあいさつした。
「様々な出会いと学びを得られた」 大木前委員長に感謝の花束
事務局からの花束を喜ぶ大木前委員長
第23回大会から大会委員長を担ってきた大木和彦前委員長に対し、事務局の市スポーツ振興協会は花束を手渡し、長年の感謝を伝えた。
大木前委員長は「就任当初は37歳だった。様々な人と出会い、多くのことを学ばせていただいた。円谷幸吉選手の偉業を多くの人に伝えること、第2の円谷選手を輩出することを目指して続けてきたが、相澤晃選手の活躍もあり、ある意味で達成できたと感じている。また大会に参加する多くの選手から高い評価をいただける大会になり、子どもたちが目標にできる大会を地元で開催してこれたことは大きな意義があった」と振り返る。
大会を運営する上で大木前委員長が心がけてきたのは、実行委員会で必ず全員の意見に耳を傾けることだった。会議の場で一人ひとりに発言の機会を設けることで、前向きな意見や反省点など拾い上げ、ランナーファーストのより良い大会に成長させていった。
「多くの人の支えで20年間続けてこられたが、特に事務局が心強く、きちんとしていて居心地が良かった。事務局が多くの悔しさや苦労を飲み込んだ上で成り立っている大会だと感じる」として、大木前委員長は感謝を述べ、アリーナを後にした。