中央図書館の小針さん 須賀川市初の「認定司書」取得 「図書館と司書の認知向上に」


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    認定司書に合格した小針さん

 中央図書館主任司書の小針望さん(38)は日本図書館協会の認定司書事業審査に合格し、市内で初めて認定司書となった。県内では3人目(累計4人目)。
 認定司書は司書全体の研さん努力を奨励するとともに、司書職のキャリア形成や社会的認知の向上に資するため2010年度に審査開始し、これまで全国で176人(累計239人)が認定を受けて活躍している。
 資格審査合格のためには、10年以上の図書館勤務経験、申請時までの10年以内に一定の研修・講師などの経験を持つ、8000字以上の論文提出など厳しい基準がある。
 小針さんは幼少期から読書に親しみ、学生時代は中学国語教師とともに司書資格を取得した。
 14年前から市内図書館で司書勤務をはじめ、岩瀬図書館勤務時に恩師にあたる先輩司書からの勧めもあり、認定司書取得に向けた準備をコツコツと続けた。
 市内の歴史名所や観光地などを巡るマップ「すかがわ散歩」を基に、各地の写真を撮影するなどして館内4階に紹介コーナーを同僚とともに作成するなどもしている。
 提出用の論文は約2年かけて「図書館における展示の可能性と課題」をテーマに約1万3000字書きあげ協会に提出した。
 初めての認定挑戦での合格に「安心しました。この認定に向けて、ずっと頑張ってきたので『やっと』って気持ちですね」と笑顔を見せながら、「司書として働いていく心構えや決意につながります。まだまだ道半ばなので、須賀川と図書館のためにこれからも真面目に取り組み、司書と図書館認知向上と自己研さんにつなげていきたい」と表情を引き締めた。
 休日も書店巡りをしながら展示ポップなど図書館での新しい展示につなげていければと各店の工夫を学んでいる。