山頂を目指す登山者たち
天栄村の第41回二岐山開きは8日、県内外から約350人が集まり、新緑に囲まれた山道を仲間同士や家族などで登り、美しい景色を楽しんだ。
霊峰として親しまれる二岐山は標高1544・3㍍の男岳と1504㍍の女岳が二股に分かれて見えることからその名が付けられており、日本三百名山、うつくしま百名山に選定されているほか、縁結びの山ともいわれている。
山開きは村観光協会やてんえい山の会、村商工会、二岐温泉旅館組合、岩瀬湯本温泉旅館組合、羽鳥湖高原ペンション組合、二岐温泉事業協同組合、交通安全協会湯本分会、地元警察なども協力し、登山者の安全確保に努めた。また須賀川消防署湯本分遣所では山火事防止に理解を呼びかけた。
参加者には、恒例の記念バッジなどのほか、村制70周年記念としてオリジナルデザインのカラビナもプレゼントした。
登山者の要望に合わせて今年は例年より1時間早めに山開きをしたが、愛好者らはその1時間前に行列をつくるなど、並々ならぬ意欲をみせていた。
登山道ではところどころで記念撮影などを行う姿や道中の植物を熱心にノートにまとめる人、渓流や野鳥などを発見して同行者と楽しげに話す人、トレイルランに挑戦する人、子どもを励ましながら歩く保護者、熊鈴を涼やかに鳴らしながら歩く人など様々な光景がみられた。
山はこれから10月頃まで、季節ごとに表情を変えながら登山者を楽しませる。
村観光協会は9月30日まで、村内の対象宿泊施設を2000円割引し、1000円分の商品券を贈る「泊まって得とくキャンペーン」を実施し、観光誘客に力を入れている。