初夏の風物詩きうり天王祭 今年も7月14日に宵祭り キュウリ2本持参し、お参り


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    宵祭りに向けて準備など確認した全体会議

 須賀川の初夏を代表する「きうり天王祭宵祭り」は、7月14日午後1時から10時まで南町地内の東北電力須賀川電力センター前に御仮屋を設置して今年も盛大に開かれる。祭りに合わせて目抜き通りの本町交差点から並木町交差点まで交通規制される。
 きうり天王祭は市内三丁目町内会を中心に組織する実行委員会(渡邉達雄委員長)の主催。10日に実行委員会全体会議が三丁目会館で開かれ、三丁目・大町町内会、須賀川署、こぷろ須賀川、須賀川商工会議所など関係者ら約20人が出席した。
 渡邉委員長は「市民の方々が夏の一夜を楽しみにお集まりいただきますので準備を万端に整えていきたいと思います。安全で安心で楽しいお祭りにしていきたいと思いますのでご協力をお願いします」とあいさつした。
 宵祭りまでのスケジュールや各担当の実務を確認した。毎年課題となっている駐車場問題について、市役所以外の公共駐車場利用などを検討したが、準備期間がないこと、誘導員の人員確保が困難なことなどにより来年以降も継続検討を重ねる。
 7月14日の宵祭りは交通規制エリアに多数の露店が軒を連ねるほか、釈迦堂川花火大会PRブースや地元町内会の安息処なども並ぶ。
 同祭は江戸時代に同地に流行した疫病を鎮めるために、岩瀬神社に祀られた祭神・牛頭天王に当時から特産品だったキュウリを奉納すると平穏が戻ってきた伝承が起源とされ、270余年の歴史と伝統を脈々と受け継いでいる。
 今年も宵祭りをメーンに、前日の13日は天王さまを御仮殿にお移しするお迎え祭りを行い、朝から御仮屋設置、午後6時からご祈とう、7時からお迎え御神輿渡御を披露する。
 15日はお送り祭りで、午前10時からご祈とう、午後7時からお送り御神輿渡御を予定している。
 宵祭りはキュウリ2本を持参・奉納して、交換した1本を食べると病気にかからないとの言い伝えに則り、来場者が御仮屋にキュウリをお供えし、祭事委員からお祈りを込めた代わりのキュウリをいただく。
 きうり天王の祭神である牛頭天王は初詣でや夏詣でなどでおなじみの茅野輪の起源となった説があり、雨や水に由来するとのいわれもある。毎年宵祭りは市内外から6万人近い参拝者が来場し駐車場など大混雑するため理解と協力を求めている。