須賀川市はインバウンド需要の獲得に向け、市内在住の外国人を対象とした周遊バスツアー「FURU―NEWすかがわ」を29日午前9時半から午後4時まで開催し、市内の文化や見どころを知ってもらうことで、参加者から外国への情報発信を狙う。
訪日外国人観光客が増加する中、市ではこれまで市内の観光スポットなど紹介する多言語のガイドブック発行など、主に外国に住む外国人にPRするアウタープロモーションを戦略の主軸としてきた。
今回は発想を切り替え、市内在住の外国人に改めて須賀川の魅力を知ってもらい、出身国でのSNSを使った情報発信につなげる。
観光庁「インバウンド消費動向調査2024年次報告書」によると、訪日外国人観光客が出発前に役立った旅行情報源はSNSが38・9%、動画サイト38・1%、個人のブログ24・9%の順に多い。一方で旅行ガイドは9・0%、地方観光協会ホームページは4・8%、旅行会社パンフレットは4・3%となっており、個人による情報発信が重要視される傾向にある。
訪日前に期待していたことは日本食が82・2%と最も多く、ついでショッピング62・8%、繁華街のまち歩き54・7%、自然・景観地観光53・6%の順だった。
これらを踏まえ、今回のツアーは風流のはじめ館で須賀川茶道連合会を講師に茶道の体験を楽しむ。
続いて古寺山白山寺と約6000株のアジサイを見学する。
最後は松明通りでまちなか散策として、点在するウルトラマンモニュメントの見学や内藤酒店での日本酒試飲、くまたぱんの試食、flattoで買い物、神炊館神社参拝を経て、市役所に戻る。
市内ボランティアによる見どころの紹介なども予定している。
市ホームページに「やさしい日本語」で記したイベント紹介記事を掲載し、参加を広く呼びかける。
定員は20人で参加費は無料。小学生も保護者とともに参加できる。
定員を超えた場合は抽選する。
申し込みは紹介ページ(https://www.city.sukagawa.fukushima.jp/kanko_sukagawa/kanko_event/1017859/index.html)から。
なおイベント名は温故知新に由来する。
問い合わせは市観光交流課(℡ 0248-88-9145 )まで。