稲田学園6年生が考える 須賀川市ふるさと魅力アップ返礼品 年度内に寄付募るところまで


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    大寺市長のアドバイスを受けながら調べ物をする児童たち

 須賀川市の「小学生考案!ふるさと魅力アップ返礼品の授業」は13日、稲田学園でスタートし、6年生25人が市の返礼品の改良を考えていくため、制度の仕組みや人気を集めるためのポイント、市の現状などを学んだ。授業は7月まで全5回実施し、子どもたちのアイデアを取り入れた返礼品が年度内にラインナップに加わる。
 市が今年度取り組む、若い世代の意見やアイデアを市政に反映させる「こどもの声を政策に」プロジェクトの一環。
 同学園の6年生は昨年度、議場を見学する授業に先立ち、行政の仕組みなどを学んだ。より住みやすい須賀川にしていくには財源が必要だと知り、その確保のため、ふるさと納税の返礼品の案を班ごとに考え、議場見学に合わせて市に伝えた。
 子どもたちの前向きな考えに触発され、今回は同学園で授業を行うことになった。
 授業では子どもたちが市の既存の返礼品について、事業者とも意見を交わしながら改善案やPR方法などを考え、実際に寄付を募るところまでを目指す。
 取り組みにより、児童の郷土愛や社会・未来を拓く力を養うこと、成功体験によるモチベーションの向上、市のふるさと納税寄付額増進などにつなげる。
 講師はふるさと納税コンサルティング事業などを行うエールアップ(本社・郡山市)の中村英敏社長を迎え、初回はふるさと納税の仕組みや多くの寄付を集める自治体の特徴、須賀川の現状などを学んだ。
 大寺正晃市長も参加し、「皆さんの力に期待しています。授業を通して、自分たちのアイデアが形になる喜びや、自信を持って挑戦する力を育んでほしいと思います」とエールを送った。授業の様子も最後まで見学し、タブレット端末を使った調べ学習では検索ワードのアドバイスなどもしていた。
 6年生の矢部希彩さんは「須賀川市の寄付額が県内で22位(2023年度の統計、1億60万8000円)と知り、びっくりしました。自分たちで色々考えて、10位以内を目指したいです。そのためにも、寄付をする人がどんなものがほしいかしっかり考え、須賀川の魅力ももっと知りたいです」とやる気をみなぎらせる。
 次回は19日に市の返礼品を調べ、改善案を考える。最終回の7月17日には完成した返礼品をポータルサイトで確認するところまで目指す。