発声練習に取り組む仁井田中の合唱部 勇気100%を高らかに歌い上げる須賀川二中の合唱部
今年の須賀川市釈迦堂川花火大会の目玉の一つである音楽創作花火に合唱で参加する中学・高校6校の生徒たちは、7月6日に市文化センターで行われる録音に向け練習を重ねている。
音楽創作花火は東日本大震災が発生した2011年、「合唱で被災者を元気付けるプロジェクト」として始まった。
生徒たちの歌声と夜空を焦がす花火の光、振動が織りなすプログラムであり、これまでも多くの観客に感動を与えてきた。
開始初年度は市内中学5校の合唱部員110人が歌声を合わせていたが、14年が経過する中で少子化の進行などにより、合唱部として参加できる中学校は須賀川二中と仁井田中の2校だけとなった。
須賀川創英高、須賀川桐陽高、清陵情報高、岩瀬農業高の合唱部などと合わせても約70人と人数は少なくなったが、「歌声で花火を見る人たちが元気になってほしい」という生徒たちの熱意は現在も変わらない。
各校では今年の歌である「勇気100%」をそれぞれ練習し、本番に向け完成度を高めている。
須賀川二中は部員24人が参加する。アニメソングであり、合唱にはないリズムやテンポを美しく、力強く歌うため各パートで力を合わせる。
須田紗也乃部長(3年)は「子どもから大人まで知っているこの曲と花火を一緒に楽しんでもらえるよう、みんなで気合を入れて練習しています。保護者やこれまで支えてくださってきた人たちへの感謝の気持ちも伝えたいです」と笑顔で語る。
仁井田中では常設の合唱部6人と特設合唱部6人が協力して練習に励んでいる。
黒江鈴桜部長(3年)は大人数で歌声を合わせられる録音当日が楽しみだと声を弾ませる。「せっかくの機会なので、合唱で絆を広めたいです。市内は合唱部が減っていますが、この珍しい花火と合唱の組み合わせで、合唱の魅力を伝えたいです」と力を込めた。
両部とも合唱連盟県南支部が主催する合唱塾に参加し、その中で今回の「勇気100%」を歌ったことがあるという。
これまで積み重ねた練習成果を録音本番で他校の生徒と一層高め合い、8月23日の釈迦堂川花火大会で光と歌声の共演を披露する。