須賀川市公共施設マネジメント素案 ※「運営の在り方を検討」=今後の運営の在り方を検討する 「サウンディング」=サウンディング型市場調査を実施する
須賀川市議会の議員全員協議会は26日、市役所委員会室で開かれ、公共施設マネジメントの素案について、市当局が45施設の方向性と取り組み事項など示し、市議らが「結論ありきでなく、しっかりと(市民らの)声を聴きながら進めてほしい」「無くす以外の方法も十分に考えてほしい」などの意見を伝えた。
市の持続可能な財政基盤の確立を目指す「集中改革プラン」を今年度から令和9年度まで進めている。
同素案は検討する方向性を示し、取り組み事項は各施設の利用団体や関係機関などと協議して、その是非を含めて検討していく。
実施時期は目標値であり、前倒しや遅れる場合もある。
議員からの質問や意見が多かった博物館は、博物館機能を歴史民俗資料館に移転し、収蔵庫としての機能のみ残すことを検討するとしており、議員からは歴史的・文化的背景から施設の重要性を強調する声や、両施設の機能的・設計思想的違いから実現を疑問視する声が聞かれた。
担当部長は耐用年数のためこのままで長期維持することが難しいとした上で、機能維持には民間活力の活用などあらゆる可能性を検討する必要性があること、市の宝である博物館の収蔵品を後世に継承するため集中改革プランの期間を準備・検討期間として、収蔵資料の整理を行う考えであると述べた。
できるだけ早いタイミングで整理に特化した期間を設け、整理中は開館しない考えだが、支障がない範囲で企画展の実施、歴史民俗資料館やtetteなどでの展示も検討する。
そのほかフラワーセンターやコミュニティセンター、統合を検討する学校などについて、より広い視野で検討を進めるよう声があがった。
大寺正晃市長は「今後は集中改革プランの取り組み事項の一つである健全な財政運営の推進に基づき、安定した行政サービス提供のため、公共施設などの使用料や手数料の見直しにも着手し、受益者負担の適正化に取り組む。来年度には課題に迅速に取り組むため、行政組織機構改革による組織見直しを行う」と述べた
全員協議会を傍聴した市民らは「教育、医療、福祉も大事だが、文化も重要。今、利用者が少ないから廃止などを検討するのではなく、例えば博物館にカフェを併設するなど、前向きな検討をしてほしい」などの感想を口にしていた。
45施設の方向性などは別表の通り。