
湯本地区の棚田を飛び交うホタル
天栄村湯本地区の「生物多様性棚田」でゲンジボタルやヘイケボタルが多数飛び交い、幻想的な光景が地域住民や観光客らの目を楽しませている。管理などを担う一般財団法人湯本森・里研究所(ゆもり研)では31日まで「ホタルと星空観察会」を実施しており、美しい情景を楽しんでもらいながら、環境保全の大切さを伝えている。
ゆもり研は栽培期間中に農薬を使わない同棚田で、湯本小の稲作体験を提供しており、今年はブリティッシュヒルズの外国人スタッフも参加するなど、生物の多様性だけでなく文化の多様性も学べる場となっている。
また地元の温泉旅館とタイアップし、自然体験・学習を楽しめる観光資源としても活用している。
星昇代表によると、長年にわたる環境に配慮した整備により、ホタルの観測数も年々増加しており、多いときには50匹を超えるとみられる個体が次々と中空に淡い光の線を描く。
8日は午後8時近くから見頃となり、ホタルたちが織りなす自然のショーが約1時間にわたり繰り広げられた。日本固有種で天然記念物に指定されている地域もあるシュレーゲルアオガエルの小さな鳴き声が小気味よく鳴る中、ホタルは手を伸ばせば届く距離でも飛び交い、夏の夜をはかなげに舞っていた。
ゲンジボタルはそろそろ終了時期となるが、ヘイケボタルは今月半ばがピークになるとみられる。
ゆもり研の観察会は11日から14日までと、18日から31日の参加を随時受け付けている。
定員は20人で、料金は1人500円。
雨天予報で中止の場合もある。
なお棚田はイノシシ避けの電気柵を設置しているため、勝手に侵入しないよう注意を呼びかける。
申し込みはホームページ(https://yumoriken.com/)から。











