8月1日から9月28日まで スポット展「刀装具コレクション」 須賀川市立博物館、初日は入館無料


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    様々な刀装具が並ぶ会場

 須賀川市立博物館のスポット展「刀装具コレクション」は8月1日から9月28日まで開かれ、青津保壽氏(明治26年~昭和59年)が寄贈した同館所蔵のコレクション624点のうち、選び抜いたツバや小柄、縁頭など約100点の刀装具が並ぶ。
 馬町出身で青津陶器店を営んでいた青津氏は古美術品の収集や研究にも取り組み、中でも鎌倉時代から江戸時代の刀装具コレクションは質・量とも全国有数と一目を置かれた。昭和56年に624点に及ぶ刀装具の寄贈を受けた同館は、これまでも度々コレクション展を開き、好評を得ている。
 今年は10月21日から11月30日まで秋季企画展「刀剣と刀装具」を予定しているが、企画展で展示しきれない逸品をスポット展として紹介することで、企画展への期待と関心を高める。
 今回のスポット展では特に装飾が細やかであったり、華やかな作品を選んだ。
 刀装具は太刀から打刀に切り替わっていった南北朝時代から室町時代にかけて、実用的なものとして作られていたが、桃山時代になるとアクセサリー的な面を重視するような装飾を施すものが増えていった。また戦場での祈願の意味合いから仏教関係の装飾が多かったが、江戸時代へと移り変わるにつれ、アクセサリー的な意味合いがより大きくなり、江戸時代中期頃には金工家と呼ばれる細工師も登場した。
 展示作品も金や銀の細工が施されたものや、絵画のように人物や動植物をデザインし、物語性をもたせたものなどが並ぶ。
 意匠を細部まで鑑賞できるようツバの裏を写す鏡を設置するほか、ルーペやペンライトも貸し出す。
 夏休み中の子どもたちが楽しめるようにとツバの模様でぬり絵を楽しめるコーナーも設ける。
 初日の8月1日は同館の開館記念日であるため入館無料となる。また県民の日の8月21日、敬老の日の9月15日も無料開放する。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下と65歳以上、障がい者手帳所持者は無料。
 問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。