お諏訪の杜後継「千尋桜」 将来のエドヒガン群生に期待 神炊館神社


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    すくすくと育つ「千尋桜」を見守る菅野巫女長

 奥州須賀川総鎮守・神炊館神社の西側に広がる「お諏訪の杜」で、巫女長の菅野千尋さん(32)が種から育てたエドヒガンの苗木が健やかに生長している。樹木の高齢化が進む群生地の将来を見据えた取り組みで、愛称「千尋桜(ちひろざくら)」として来春の初開花に期待が寄せられている。
 お諏訪の杜は、樹齢200から300年とされるエドヒガンの群生地。市街地に固有種の桜が自生するのは全国的にも珍しく、保存会を中心に長年保全活動をが続けてきたが、近年は老木化により積雪や強風での枝折れなどの被害が懸念されていた。
 菅野さんは3年前の5月、参道に落ちていた小さなサクランボ状の実を採集したのをきっかけに、独学で育苗に挑戦。果実から取り出した種を授与所脇のプランターに植えたところ、予想を上回る勢いで発芽した。発芽率が低いとされる中、すくすくと育った15本を、景観整備でスギなどが伐採された杜の入り口付近へ昨年移植した。
 苗木は現在、大きなもので1・5㍍ほどに生長。近縁種のシダレザクラなどは数年で開花することから、菅野さんは「今年は咲くかなと見守っていましたが、来年こそは」と期待を込める。
 今後は成長に合わせて杜の中への植え替えも計画しており、須田智博宮司も「200年、300年後の杜を支える大きな群生に育ってほしい」と目を細める。
 手探りの挑戦を続ける菅野さんは「多くの方に千尋桜を見守っていただければ。桜に詳しい方のアドバイスもいただけると心強いです」と話し、将来的にはアジサイやヒガンバナなども植栽し、四季を通じて親しまれる杜づくりを目指している。

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