100年続く特撮「文化」へ 須賀川市制施行70周年の記念対談 橋本市長と尾上監督が思い語る


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    特撮文化への思いを語り合う尾上監督と橋本市長

 須賀川市制施行70周年記念式典は28日に行われ、アトラクションの一つとして企画されたゲストトークで、橋本克也市長と尾上克郎特撮監督は特撮を「文化」として継承する意義や思いなどを語り合った。
 橋本市長は「須賀川の特撮文化の取り組みについて、メディアでは観光誘客やまちおこし的な取り上げられ方をされることがあり、それは間違いではないが、私はもう少し壮大なイメージで取り組んできた。一時のブームはすぐに忘れ去られてしまうが、『文化』の領域まで高められることで、おそらく100年、200年と続いていくものになると考えている。須賀川には松尾芭蕉ゆかりの俳句や400年以上続く松明あかしに代表される伝統文化が脈々と受け継がれてきた。それは人が『文化』を守り支えてきた成果である。(特撮塾には)第2の円谷英二監督を輩出したいという思いもあるが、それ以上に特撮の価値を理解する人たちを、より多く仲間にしていきたい思いがある。人を育てることに特撮を活かすことで、間違いなく須賀川の特撮文化は全国、あるいは世界に情報として伝えることができるようになる。特撮を『文化』にできる土壌がこのまちにはずっと、脈々とある。そういう市民の気風、気概を多くの人に伝えたい」と熱く語った。
 尾上監督は「『文化』とは人の行いが根付いているモノゴトであり、モノとして特撮アーカイブセンターや円谷英二ミュージアム、コトとして特撮塾がそろっており、文化として認められ始めた入り口に立った。これから特撮塾や僕らの撮影などに市民の方が少しでも参加してもらう機会を作って、モノゴトを完成させていきたい」と応えた。
 トークの動画は後日、市ホームページで公開される。
 尾上監督はtette内の円谷英二ミュージアム総合監修など市の特撮関連事業に深く関わっている。

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