松崎酒造が11回目の金賞 全国新酒鑑評会で吟醸酒


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    金賞を喜ぶ杜氏の松崎さん

 令和5酒造年度全国新酒鑑評会の結果は22日に発表され、天栄村の松崎酒造の「廣戸川」が11回目の金賞に輝いた。
 酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催で、全国規模で開かれる唯一の新酒鑑評会。全国の酒造家が鑑評会を最高峰の目標として技術の粋を結集し、金賞の受賞を目指し全国から828点が出品された。予審と決審で入賞197点、金賞195銘柄を選んだ。
 松崎酒造の「廣戸川」は昨年度の鑑評会で惜しくも金賞を逃した。そのためより香り高く米の甘みも引き出せるよう、ベースの配合などこれまでの酒造りをゼロから見直した。吟醸酒らしさを追求し、味の調和を図った今回の新酒により、見事金賞に返り咲いた。杜氏の松崎祐行さん(39)は「これからの酒造りにつながる新しい取り組みが評価されてうれしいです」と笑顔で語る。今回も天栄産の酒造好適米「夢の香」を使用した。「毎年最高の米を使わせていただいていますが、昨年は高温障害の影響も念頭に水の量を減らすなど、米の特性を見極めながら調整しました」。
 今後について「(受賞した)吟醸酒は酒造りの基本であり、これからも日々の造りを大事にしていきたいです」と確実な前進を見据える。
 なお福島県の金賞受賞数は18で、兵庫県の19にわずかに届かず2位だった。