新嘗祭の献穀田御田植え式 早乙女姿で苗を手植え 鏡石町の添田さん 町内で41年ぶり選ばれる


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    献穀田で田植する早乙女たち

 鏡石町成田原町の農業添田孝夫さんは今年度の新嘗祭献穀者に選ばれ、御田植え式が27日、同地内で行われ、早乙女の町職員と岩農高生物生産科3年生11人が県産オリジナル品種「天のつぶ」の苗を手植えした。
 新嘗祭は天皇陛下が神嘉殿で新穀を皇祖はじめ神々にお供えして神恩に感謝し陛下もお召し上がりになる宮中恒例祭典の中で最も大事な儀式。明治25年以来、全国から献穀者が選ばれ、県内は毎年2人を選任してきた。
 鏡石町の献穀者は昭和58年以来41年ぶりで、添田さんは献穀田で丹精込めて育てた「天のつぶ」5合を献納する。
 御田植え式神事は赤塚功諏訪神社宮司が祭主を務め、添田さん、木賊正男町長、廣田雅幸県中農林事務所長らが玉ぐしをささげた。
 昔ながらの五月(さつき)衣装を身にまとった町女性職員と岩瀬農業高生物生産科3年生が水田に入り、手植えで2町歩の献穀田に苗を植えた。
 田植えの儀を終え、添田さんは「献穀田に選ばれたのもすごい重責を感じているが、福島の風評払拭へしっかりと天のつぶを育てて陛下に献上したい」とあいさつし、来賓の木賊町長、角田真美町議長らが祝辞を述べた。
 町では秋の献穀まで添田さんをサポートし10月中旬頃の稲刈り神事を予定している。