花火「玉貼り」繁忙期 糸井火工 本格的なシーズン迎え


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    各種花火大会に向け玉貼り作業に追われる従業員たち

 須賀川市矢沢、糸井火工(糸井秀一代表取締役社長)は全国各地で開かれる花火大会に向け、最後の仕上げ工程「玉貼り」の繁忙期を迎えている。
 同社は明治6年創業以来、今年で151年を迎える。芸術性の高い花火を製作し、県内はもちろん全国に出荷している。
 7月13日に行われる伊勢神宮花火をはじめ11月初旬まで約50カ所大小の花火大会を手がけている。
 2号(6㌢)から10号(30㌢)の大小様々な花火のほか、創作花火、20号(60㌢)など、美しい花火作りのために1年かけて精を出し、繊細さと伝統の技術を多くの観客に披露している。
 花火製作は色合いを決める火薬の配合、色を作る星掛け、玉に詰める玉詰め、紙を貼る仕上げの玉貼りの4つ行程が最も重要で、ほとんどが手作業となり、従業員らは最後の行程の玉貼りに真剣な表情で取り組む。
 特にクラフト紙を貼る作業は破裂時の圧力が玉の表面のどの点にも均一にかかるように、紙を密着させ空気が入らないよう細心の注意を払いながら、1個1個丁寧に作業が進められる。
 糸井社長は「資材高騰など苦しい状況が続きますが、花火を見て気分が上向きになるように、打ち上げていきます」と話している。