
商工フェスタでもPRした新製品「アイライス」
須賀川市は行財政改革取組方針に基づく集中改革プランの一環でふるさと納税等の戦略的拡大を図っており、上半期は昨年度実績の倍以上となる4630件、寄附額は1億2661万4500円に達し、既に過去最高だった昨年度1年間を769件・2537万6400円上回った。ポイント付与終了に伴う駆け込み需要もあるが、特に和田道地内の山本電気(山本弘則社長)の精米機が件数を大きく伸ばし、寄附拡大のけん引役を担っている。
市は持続可能な財政基盤の確立を図るため、税外収入の確保・拡大に向けた取り組みにも力を入れており、今年度から企画政策課に「ふるさとつながり係」を設け、委託業者も全国各地のふるさと納税事業サポートの実績を持つインサイト(本社・札幌市)に変更した。寄附を申し込めるポータルサイトも増やし、魅力的な返礼品のラインナップ増加も進めている。
今年度の寄附申し込みをカテゴリー別にみると、精米機(山本電気)が863件、寄附額4428万7000円で全体の35%を占める。昨年度1年間と比較すると上半期だけで500件・2477万5000円増加した。
次いで米が492件・2074万6500円、桃が983件・1498万7000円、梨が1048件・1228万円でいずれも現時点で昨年度を超えた。
この次に寄附額が高かったのは再び山本電気のフードプロセッサーであり、110件796万7000円だった。すなわち同社だけで全体寄附額の40%以上を占めていることとなる。
同社は特に家庭用精米機の需要が高まっている理由について、米不足などの影響もあり保存しやすい玄米に手を伸ばす家庭が増えていることを挙げる。
また精米機自体は中国産も増えているが、40年以上国内(須賀川)で作り続け、業界をリードしてきた実績と安心感から同社製品を選ぶ人が多い。
モーターメーカーとしてモーターを制御する機能も性能が高く、精米時は高速から中速、低速へと3段階の速さで稼働することにより、米を砕かず粒ぞろいの良い美味しい白米に仕上げる。
11月には新製品「i‐rice」(アイライス)の発売を予定しているが、8月に製品をいち早く手にできるクラウドファンディングを実施したところわずか3時間で1000台を完売したという。
アイライスは内部設計を見直し、砕米率を2%以下に抑えたほか、稼働音も10%低減、デザインも他のインテリアと調和するスマートなものを採用した。
先日tetteで開かれた商工フェスタのブースでも紹介し、多くの市民が関心を寄せた。
今月から市のふるさと納税にも同製品をラインナップに加え、一層の注目を集めそうだ。











