「伝統は私たちが受け継ぐ」 秀麗魂を輝かせ松明行列 須賀川一中が運搬練習


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    松明の運搬練習に取り組む中学生たち

 須賀川市の松明あかしの開催が近づき、中心市街地ではのぼり旗が設置され、学校や企業、団体が完成させた本松明を実行委員会が検査するなど着実に準備が進んでいる。今回唯一の松明行列を行う須賀川一中は29日、校庭で初の運搬練習を行い、全校生徒約520人が「わっしょい、わっしょい」と威勢のよい掛け声を地域一帯に響かせた。
 今年度の本松明は21団体(中学6校、高校2校、支援学校1校、企業4社、町内会6団体、その他2団体)が参加する。
 大松明は例年通り松明をもりたてる会が製作を進めているが、担ぎ手確保の困難や安全性を最優先にする考えから、今回は大松明行列と人力による建立を見送った。
 本松明の行列はかつて複数の学校が参加していたが、コロナ禍の一時的な行事縮小を経て、継続するのは須賀川一中のみとなった。
 同校では7月末から松明製作班を中心に準備を進めてきた。有馬秀明さんに竹を使った骨組みなどを教わり、行事を盛り上げる絵幟は吉野屋の大野修司さんから指導を受けた。
 保護者らの協力を得ながら茅刈りも行い、今月半ばにこも巻きや荒縄締めまで完了、残す作業は垂れ幕の取り付けのみとなった。
 松明行列を安全に行うため、29日の練習は全校生徒と当日サポートに加わる保護者らも参加した。
 生徒たちは3班に分かれ、交代しながら長さ約7㍍の本松明を担いで行進する。
 安全に実施できるよう細心の注意を払い、担ぎ棒の位置をそろえ、呼吸を合わせた方向転換などを実践で学んだ。
 生徒たちは慣れるに従って「わっしょい」の掛け声を大きくしていき、青空の下、心を一つにして伝統の秀麗魂を輝かせていた。
 本番で本松明の上に乗る生徒会長の三浦香愛さん、応援団長の張堂春花さん、副生徒会長の若狹佑衣さん、松川良翔さん(全員3年生)の4人も実際に本松明に昇り、腕組み姿で号令をかけた。
 なお着火は応援団副団長の根本海翔さん(3年)が行う。
 練習を終えた三浦さんは「松明の上は予想より高くて怖かったですが、こうして街を歩くんだと実感できました。松明行列の伝統をつなぐ役割を私たち須賀川一中が担えるのはうれしいです。須賀川を代表するつもりで、『一中いいね』と言っていただけるよう、絶対に成功させたいです」と意気込む。
 張堂さんは「昔からあこがれてきた松明行列を、今度は自分たちが中心となってできるので、みんなで気持ちを合わせて『格好良い』と地域の皆さんや、未来の後輩たちにも思ってもらえるよう頑張ります。自分たちの思い出に残すだけでなく、次の世代にもつなげたいです」と語った。
 生徒たちだけでなく、教職員の指導も見守った齊藤俊明校長は「3年生が今年も立派な本松明を作ってくれた。須賀川の伝統行事を自分たちが継承するということで、生徒たちも大変意気込んでいる。無事に五老山に本松明を運び、しっかり完全燃焼できるように力を合わせたい」と述べた。
 須賀川一中の松明行列は8日午後2時から上北町を出発し、目抜き通りや馬町、商工会議所前を経て五老山まで運ぶ。
 伝統の担い手たちは本番の成功に向け、6日に再び練習に取り組むなど最後の準備を進める。

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