みどりや商店の佐藤店長に協力者表彰 勇気ある行動で野火消火 須賀川広域消防組合


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    勇気ある行動で女性を助けた佐藤店長(中央)

 須賀川市小作田のみどりや商店の佐藤信也店長(48)は昨年12月26日午後3時45分頃、鏡石町で発生した野火火災で早期発見に伴う119番通報と、初期消火に貢献したとして須賀川地方広域消防組合から協力者表彰を受けた。
 佐藤店長は業務のためプロパンガス配達車両で国道118号線を走行していたところ、前方に高さ3~4㍍の火柱が立ち上っているのを発見した。
 「ただの野焼きではない」と判断し、現場に駆けつけると枯れ草が延焼しており、高齢の小柄な女性が枝のようなもので火元を叩き、消火しようとしていた。佐藤店長はすぐに119番通報し、同組合が昨年7月から導入した映像通報システムを活用し、スマートフォンのカメラで現場の映像を届けた。
 女性が持っていた2㍑のペットボトル3本をつかむと道路脇の用水路で水を汲み消火活動にあたった。4往復すると火の勢いが収まったが、風にあおられ再び勢いよく燃え始めたため、車両に積んだ消火器を使用し無事に初期消火できたという。女性にケガはなかった。
 佐藤店長は「火事は何度か見たことがありますが、『自分がなんとかしなければ』とためらわずに行動できてよかったです。時間を置くごとに火災は手に負えなくなるので、早めの通報の大切さを改めて実感しました」と述べた。
 佐藤店長に賞状を手渡した小針則雄消防長は「迅速・適切な対応により被害を最小限に抑えられた。佐藤さんの行動は災害時に重要な『共助』そのものであり、地域の防止力向上につながる立派なもの」とたたえた。