須賀川駅東西自由連絡通路 コンセプト「歴史を渡る駅」 愛称458点から6点に絞る


  • 画像
    令和7年春の供用開始を目指す西口外観
  • 画像
    オープンで出入りしやすい印象の東口エントランス
  • 画像
    エレベーターも備える西口1階通路

 須賀川駅東西自由連絡通路は令和7年春の供用開始に向け順調に工事が進捗している。コンセプトに「”むかし”から”いま”にかけての歴史を渡る駅」―復興と出発の地としての須賀川らしい駅―を掲げ、多くの人に親しまれるよう昨年募集した愛称の選考委員会は7日、市役所で開かれ、最終選考に進む6点を絞った。
 市は駅前ロータリーの混雑解消と利用者の利便性向上を目的に、東日本旅客鉄道の協力を得ながら令和元年から整備を進めている。
 交通結節点としての強化だけでなく、駅周辺の交通量が分散され、渋滞緩和を図る。また駅の東西地区が有機的につながることで地域の交流促進やにぎわい創出が期待される。
 工事は昨年度から本格スタートし、現在は線路上にかかる通路部の仮設も完了し、建物の外壁工事等を進めている。
 東西の連絡通路入り口はゲートを意識したデザインで視認性を高め、オープンで出入りしやすい建物にすることでにぎわいの創出とまちとの一体感を形成し、地域、ひいては市全体の活性化につなげる。
 「須賀川らしさ」を感じられる駅を表現するため、内装・外装の一部は格子をイメージした設えにし、西口壁面は「須賀川石」と称される江持石を取り入れ、宿場町・城下町を意識したファサード(正面外観)にすることで、須賀川の歴史や地域性を尊重しつつ、周辺の景観との調和を図る。
 愛称は全国から458点が寄せられた(市内404点、市外54点)。最高齢は90歳、最年少は4歳で、幅広い年代の関心を集めた。
 予備選考は市建設部の道路河川課・建築住宅課・都市計画課の課長が53点まで絞った。
 本選考は小針成次建設部長を委員長に、新栄町町内会の五十嵐和一副会長、駅前有志の会の深谷勝俊会長、商工会議所の齋藤百合子企業課長、連絡通路や駅舎の監修・助言をする秋田公立美術大美術学部美術学科の小杉栄次郎教授、東日本旅客鉄道東北本部郡山統括センターの斎藤陽一所長、市文化交流部の西澤俊邦部長が審査し6点を選んだ。
 最終選考は今月中に橋本克也市長が協議し、来月下旬に発表、表彰式を行う予定。
 最優秀賞受賞作は駅東西口の「JR須賀川駅」の表示とともに掲示される。受賞者は令和7年3月下旬から4月上旬に予定する開通式に招く。