夢を叶えるアドバイス説く バレーボール元日本代表の落合さん講話


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    児童生徒とハイタッチする落合さん

 須賀川市長沼地区の小中一貫教育事業の職業講話「先人に学ぶ」は8日、長沼中で開かれ、バレーボール元日本代表の落合真理さん(42)が、夢の実現に大切な「チャレンジ・チェンジ・チャンス」の3Cや、夢を持つことの意味など、自身の経験をもとに力強い言葉で語った。
 バレーボールを通じた子どもたちの支援に取り組む友情ネットプロジェクトなどの協力。
 長沼小と長沼東小の5・6年生、長沼中の生徒の計約150人が受講した。
 落合さんは小学3年で競技を始め、翌年に日本代表が講師の教室に参加し、自身も日本代表を目指すようになる。高校時代に世界ユース選手権で主将として優勝に貢献し、全日本代表に選ばれる。
 しかし、入部した日立ベルフィーユが1年で廃部、久光製薬スプリングスに移籍するも直後にヒザを故障した。
 競技をやめようと思ったが、母親に電話で心情を打ち明けたところ、母親が遠方にも関わらず翌日に駆けつけ涙を湛えながら笑顔で「応援するから頑張ろう」と励ましたこと、仲間からも「待っている」と言葉を受け、乗り越えたという。
 その経験から、児童生徒に対し「なんで自分ばかりという思いがあったが、一人じゃないとわかった。誰かに相談する勇気を持つことが大切だ」と訴えた。
 しかし、ケガから間もなく復帰できる状態に回復直後、今度は病気を患い入院した。競技復帰をほぼあきらめかけたが、その中で人生で最も大切なこととして「当たり前のことのありがたさ」に気づいたという。そこから少しずつ小さな目標をクリアして自身を積み重ね競技に復帰、Vリーグに主将として出場し優勝に導いた。さらに全日本代表として世界選手権にも出場するなど活躍した。
 「夢や目標を叶えるにはあきらめないことが一番大事だ。辛い経験も大切なことに気付けるチャンスになる。皆さんも悲しいとき、苦しいときが来ると思うが、今日の話を一つでも思い出してほしい」と子どもたちにエールを送った。
 児童生徒は落合さんから夢を問われ、中学教師やプロ野球選手、カフェ経営などを発表し、落合さんとハイタッチして思い出を作った。
 講演を終えた後、落合さんは長沼中のバレーボール部の練習に参加し、生徒たちにアドバイスを送った。