須賀川市天然記念物の二階堂神社大ケヤキの大規模せん定作業が28、29の両日行われた。将来的な樹勢回復から若芽の生長を期待し、枯れ木となった部分を大胆に切除した。
大ケヤキは樹齢350~400年と言われ、かつては拝殿の左右に1本ずつ自生して長年ご神木として愛されてきた。
東日本大震災で神社石垣が崩落した影響で、右側の大ケヤキに直径1㍍近い大規模なウロができ、倒木の危険性が高まったことから伐採し、残り1本の保護にあたってきた。
しかし令和3年6月頃、幹に穴を空けて除草剤を流し込む心無いいたずらを受け、近年は幹や枝の一部が枯死するなど樹勢の衰えが著しく、強風が吹くと枯れた枝や皮がはがれ近隣住宅に被害が出て対応が求められた。
宮先町町内会はご神木を後世に伝えるため樹木医の診断を受け、樹勢回復のため枯れた幹や枝をせん定して木の負担を軽くし、若芽の生長を促す方針を決め今回の整備となった。
郡部仁喜町内会長は「みんなに愛されるご神木に元気になってもらい、これからも長生きしてもらいたいと願っている」と話し、近隣住民やtette利用者らからも樹勢回復を願う声が多数聞かれた。
二階堂神社は戦国時代に当地方を治めていた二階堂氏の居城須賀川城の本丸跡にあり、現在は宮先町町内会が管理する。毎年7月に夏季祭礼が行われ、松明あかしでは松明に点火する火種を神職から下げ渡す、御神火奉受式の場所としても親しまれている。