須賀川市は近年の物価高や光熱費の高騰を受け、各公共施設の安定的な維持管理を図るため、4月から使用料等を改定する。また、これまで社会教育関係団体や市民活動登録団体が公益的事業で使用する場合は全額免除してきたが、受益者負担の観点から使用料の半額を負担するよう変更する。市民福祉の向上などに貢献してきたボランティア団体等も対象であり、活動自体が縮小方向に進めば、まちづくり全体にも影響が生じかねない。
各団体からは一定の理解と「創意工夫で活動を維持したい」との声が聞かれる一方で、「活動の頻度を見直さざるを得ない」などの意見もあった。
ボランティア連絡協議会の林美枝子会長は「もしも会費を上げてしまえば、加盟団体にも影響が出る恐れがある。社会貢献を目指した活動なので、滞りなく続けていく必要があると考えており、理事会で話し合いながらなんとか方向性を探していきたい」と語る。
加盟団体の相互連携によるボランティア活動の普及を目指し、理事会や総会、研修会等でコミュニティセンターを活用してきた。
現在は7団体が加盟しているが、いずれも地域のために無償の奉仕活動に取り組んでおり、会員一人ひとりの善意で成り立っている。
加盟団体の一つである赤十字奉仕団の川島正子委員長は「市の財政状況が非常に厳しいという事情はよく理解しており、有料化もやむを得ない」と理解を示す。会議などで公共施設をよく利用してきたが、場所の見直しなど検討しながら活動に影響が出ないよう工夫していくという。
一方、活動の中心を公共施設に置く団体では、影響がより深刻だ。
子どもたちが放課後に安全で安心して過ごせる居場所づくりに取り組むボランティア団体IPPO―IPPOは、毎月1回、稲田コミュニティセンターで活動してきた。
遠藤千夏代表は「仕方がないのはわかっているが、これまでも、これからも、参加する子どもたちからお金を取るわけにはいかない。助成金も減っている状態であり、活動は続けたいが、これまで通りにはいかないかもしれない」と頭を悩ませる。
また市に対し、歳入の増加につながる取り組みに期待したいと述べ、「自分たちのような団体にも力になれることがあれば手伝いたいのだが」と語っていた。
現在発表されている公共施設の見直し内容は次の通り。
◇tette=貸室使用料を一律約30%値上げ(例・たいまつホールは1800円から2400円、でんぜんホールは800円から1100円へ)、テラス・交流スペース使用料は1平方㍍あたり5円だったが10円に値上げ、たいまつホール内のロールバックチェアは移動料金として新たに1回1000円徴収する
◇コミュニティセンター=貸室使用料を一律約30%値上げし、冷暖房料を含めた額とする(例・東コミュニティセンターの講堂は1時間あたり日中が520円、夜間は1150円だったが、終日900円となる)
◇ムシテックワールド=入館料が一般600円(190円増)、高校・大学生400円(200円増)、小中学生200円(100円増)、須賀川市外の保育施設や学校の教育活動等で入館する場合の減免割合を50%とする
◇文化センター=いずれの貸室も値上げする(例・大ホール平日の午前が2万5700円(5900円増)、土・日・祝日が3万2300円(7400円増)など)、オーケストラ用ひな壇や演題、マイクなどの付属設備も値上げする
◇長沼農村環境改善センター=貸室使用料を一律約30%値上げし、冷暖房料を含めた額とする(例・多目的ホールの1時間あたりの料金は日中が520円、夜間が1150円だったが、終日900円とする)、営業・宣伝・販売等はこれまで使用できなかったが入場料を徴収する場合は通常使用料の300%、入場料を徴収しない場合は150%に相当する額で使えるようになる
◇ふれあいセンター=1時間あたり冷暖房料込みの金額に変更(例・ホールは1時間あたり日中が520円、夜間が1150円だったが、終日1000円とする)
◇風流のはじめ館=貸室の使用料を改定する(例・花かつみの間400円を500円とする)
◇各体育施設・牡丹会館・コミュニティプラザ=値上げを予定しており、金額などが確定したら市ホームページに掲載する










