
ミニトマトの効率的な栽培に挑戦する橋本社長
最先端の技術を使った農業改革に取り組む福島タネセンター(橋本克美社長)は、キュウリに続く新たな作物として今年からミニトマトの栽培を開始した。環境制御システムや自動潅水などこれまでのノウハウを活かし、目標収量は12㌃で年間22・5㌧と、全国平均を5倍以上、県内平均を約3・9倍上回る。
同社は市内吉美根地区に試験栽培場エフシードラボを構える。これまでキュウリ栽培の省力化や高収入化につながるハウスでのツル下ろし栽培において水や肥料、湿度、温度等をモニターで監視しながら自動調整するシステムなどの実証実験を行い、蓄えたノウハウを既存の農家や新規就農者、異業種から農業に参入する企業などに提供している。
新たな挑戦に選んだミニトマトは、「夏秋野菜王国ふくしま」の主要品目の一つであり、培ったノウハウで県内の農業を後押しする狙いだ。
栽培方法自体はつる下ろしでキュウリと類似しており、これまでの技術を流用しやすい。また収穫回数は週3日程度とキュウリより少なく、低コストで移行が可能となるため、キュウリ農家の新たな収入源としても提案しやすい。
エフシードラボでのミニトマト栽培は今年3月の定植でスタートした。収穫は5月中旬から始まり、12月まで続くという。
地面と栽培槽を容器で分ける隔離ベッドにより土壌伝染性病害を防ぐ。つる下ろしは垂直誘引で、これまでのキュウリと同じく水や肥料、湿度、温度等をモニターで監視しながら自動調整するシステムで栽培している。
収量を比較すると県内の夏秋ミニトマトは10㌃あたり4・8㌧、全国平均は3・7㌧であるのに対し、同社は10㌃あたり18・8㌧を目指す。
橋本社長は「温度や太陽光の光量を測定し、品種にあった栽培を効率的に行うことができれば、生産性は大きく向上する。全国や海外に負けない農業を展開していくのであれば、これまでの勘と経験に頼る栽培を見直す農業が必要であり、データを重視した栽培に切り替えていかなければならない。取り組みを成功させることで、県内に広げていきたい」と意気込む。
5月には現地検討会を開き、県内各地から見学者が訪れた。
今後もSNSなどで情報を発信しながら、見学も問い合わせがあり次第、随時受け入れていくという。
なお別のハウスでは、キュウリの栽培も継続している。
問い合わせは同社(℡ 0248-72-3145 )まで。











