昭和基地とリアルタイム交信 須賀川桐陽高 南極観測隊員に好奇心ぶつける


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    昭和基地との交信で学ぶ生徒たち

 国立極地研究所の南極教室は11日、須賀川桐陽高で開かれ、同校と昭和基地を衛星回線でつないでリアルタイムで交信し、生徒たちが第67次南極観測隊の北郷実さんらに好奇心いっぱいの質問をぶつけた。
 日本から約1万4000㌔離れた昭和基地とつながる体験を通じ、南極地域観測事業への理解促進と、自然科学への興味喚起を図ることが目的。同校としては初めての試みであり、今年3月まで同校に務めていた教員が北郷さんの妹であった縁により実現した。
 生徒は数理科学科1年の25人のほか、希望者8人の計33人が受講した。
 北郷さんはいわき市出身の外科医で、昭和基地で越冬隊の医療を担当している。
 生徒たちに南極大陸の概要や日本から昭和基地までの道のり、観測隊の構成、一日のスケジュールなどを紹介した。また昭和基地の施設機能や暮らしの工夫を映像とともに解説した。基地内の水耕栽培や娯楽施設など、昭和基地での生活に生徒たちは目を輝かせた。
 また南極で過去100万年の気候変動を解明するため取り組んでいるアイスコアの掘削や気象観測、生態系調査などの研究活動の説明も受けた。北郷さんは「南極は国境を超えて協力する場であり、我々は地球の未来を知るための研究を行っている。成果は世界中で共有され、将来の環境予測や社会の発展に役立てられる」と語った。
 生徒からは「急病人が出たらどう対応するか」などの質問が寄せられ、専門の隊員が入れ替わりながら答えた。
 受講した吉田圭諒さん(数理科学科1年)は「南極での生活は、資源を無駄なく活用していて興味深かったです。また地球のため様々な国が協力していることに感銘を受けました」と語った。
 北郷さんは「自分自身、もともと南極や宇宙に関心があり、年齢が50代後半に近づく中で、今やれることをやりたいと観測隊に入った。生徒の皆さんには『なぜだろう』という好奇心を大切にして、それに向かってよく学び、自分のこれからの人生を歩んでいってほしい」と生徒たちにエールを送った。
 教室には南極から唯一持ち帰ることが許される現地の氷も準備された。生徒たちは氷に耳を当てて、中に閉じ込められていた古代の空気が「パチパチ」と音を立てて放出される現象を体験し、ロマンに胸を膨らませていた。