未経験からの才能開花
豊かな感受性で描く
黒板に繊細で彩り豊かなチョークアートを描き続ける新進気鋭の作家だが、数年前まで絵を描いたことはほとんどなかったという。
須賀川高出身で在学時も美術は選考しなかった。卒業後は事務員として働き、平成28年にマルシェイベントでチョークアートと出会った。「自分でも試してみたら、できてしまった」と天才肌の森さん。その後、Rojimaの出店を契機に県外からも声がかかった。
ホテルの専属アーティストとして作品を卸したり、リクエストを受け思い出に残る一枚も手掛けている。「結婚式のウエルカムボードや、亡くなったペットを描いてほしいという希望もあります。お客さんの思い入れが強いので、しっかり話を聴いて制作します。感情移入しすぎて筆が進まなくなることもありますが、この感受性を大切に持ち続けたいと思っています」と語る。
「夢だったから始めたわけではないです」と照れたように話すが、その姿勢は真摯さが溢れていた。「でも、いつか目標が見つかるといいなと思います」。