火曜コラム(紙面掲載 2022年7月12日)

菊地 大介


須賀川の宝・翠ケ丘公園(草花編)

 今回は須賀川市内の翠ケ丘公園の整備に携わっている関係で、あらためて翠ケ丘公園の魅力をご紹介したいと思います。
 須賀川市の中心部に位置し中心市街地からも歩いて10分、須賀川駅から歩いて15分と立地条件も素晴らしい位置にある公園です。
 大きさは30ヘクタール。夏には花火大会が一望でき、秋には日本三大火祭り「松明あかし」が開催されます。
 とても歴史がある公園で元々は愛宕山城公園と名乗ったようです。
 愛宕山山頂には今でも土塁の城壁が残っています。公園の中心部に「新池」という池があり、その周辺を須賀川市の木である「赤松」がカーテンを作っています。この赤松もかなりの高木になっていて見るからに圧巻です。
 今回翠ケ丘公園に携わりあらためて様々な分野の方々からこの公園の魅力をレクチャーさせていただいています。
 今回は自然観察の会の方々からレクチャーをいただき、この翠ケ丘公園の自然が、草花がいかに豊かであるかをレクチャーいただきましたので一部をご紹介させていただきます。
 まずは何と言っても公園内のいたるところに咲いているアジサイ、せせらぎ広場で群生していたシャガ、公園内で二本しか確認できなかったオニユリ等の美しい草花。
 子どものころに甘い蜜を吸っていたスイカズラやてんぷらにしたらおいしいタラの芽、翠滝という以前は水が流れていた滝の近くのツツジを伐採したところ、コモギが大量に出現していたりと、山の味覚も公園内で確認できました。
 ほかにも和紙の原料として使われているコウゾ、今は伐採してしまいましたがお寺の鐘突き堂の鐘を突くための棒に使われているシュロなど、用途を聞き驚いた木々もありました。
 一目見て食虫植物ですか?とつい伺ってしまったマムシグサ、有名な落語の演目である「寿限無」にも登場する日本で一番小さな木のヤブコウジなど。見つけるだけでも心躍るような草花をたくさんレクチャーしていただきました。
 最後になりますが翠ケ丘公園の草花は少なくとも100種類近くにもなり季節ごとに違う色を見せてくれます。
 公園内の草花は四季折々、いや日々折々変化しています。ぜひとも毎日公園内を歩いていただき、翠ケ丘公園の珍しい草花や自然の移り変わりを楽しんでいただきたいです。
 この市内の中心部にこれだけの自然がある都市公園はほかにはありません。どうぞ皆様も「須賀川の宝・翠ケ丘公園」を堪能してみてください。

まちづくり会社 株式会社こぷろ須賀川 代表取締役

菊地 大介

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