諦めずに叶えた夢
ラーメンと寿司のコラボ
実家で営む「すし観」で客のために笑顔を絶やさず働く両親の姿に憧れ、「将来は一緒に働きたい」と小学生の頃から夢を膨らませていた。しかし、酢に皮膚が負けてしまう体質と判明し、寿司職人としての道は絶たれた。
それでも夢は諦めなかった。調理師学校で中華を学び、卒業後は経験を広げるためイタリアンや居酒屋、広告を扱う職種も勤めた。そして今年9月、「すし観」と同じ敷地にラーメン屋をオープンした。
限定米粉麺を使った中華そば、会津地鶏、濃厚白湯の各種メニューに並び、ひときわ目を引くのが「本日の3貫」。父・康広さんの寿司とのコラボレーションは大好評だという。
靖人さんは「ラーメン屋は敷居が低いので、すし観に新しいお客さんや昔の顔なじみが戻るきっかけになったと父に喜んでもらえました」とはにかむ。
店名の由来は長女・叶奈ちゃん(4)、長男・平治ちゃん(2)の字を一字ずつ使い「やすひら(叶平)」にしたと明かし、「自分が憧れたように、2人にもしっかりした背中を見せたいです」と話した。