県史跡名勝天然記念物へ答申 天栄村武隈神社の「お葉つき銀杏」


  • 画像
    指定を答申した天栄のお葉つき銀杏

 県文化財保護審議会は16日、史跡名勝天然記念物に天栄村大里宮下の武隈神社境内にある「お葉つき銀杏」を指定するよう県教委に答申した。
 「お葉つき銀杏」は葉の上に実を結ぶ全国的にも珍しいイチョウの変種で、県外には国の天然記念物に指定されているものもある。
 武隈神社のものは樹高約32㍍、目通り約4・7㍍あり、推定樹齢は約350年とされる。実のすべてが「お葉つき」になるわけではないが、毎年いくつかの変種を実らせている。昭和54年頃に県の「緑の文化財」にも選ばれ、令和3年度には村指定文化財となった。
 植えられた由来などの伝承はないが、専門家によると同種のイチョウは国内でも数少なく、特に樹齢が同程度の樹は東京から北海道にかけての地域では極めて貴重と評価できるという。
 県教委は3月定例会で指定を決め、下旬以降に県報で告示する。