須賀川出身の伊東さん MIRAI文学賞受賞を市長に報告 構想から2カ月で執筆


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    MIRAI文学賞受賞を報告する伊東さん 

 岩手・宮城・福島MIRAI文学賞を受賞した伊東沙也加さん(23)=ペンネーム・梅若とろろ、京都女子大文学部=は18日、市役所で橋本克也市長に受賞の喜びを報告した。
 伊東さんは須賀川一小、須賀川一中卒。小中学生の頃から俳句や短歌と親しみ、大学進学後は連歌に強い興味を持った。奥の細道で当地に7泊した松尾芭蕉ゆかりの連歌集「猿蓑」発句からペンネームを付けた。
 岩手・宮城・福島MIRAI文学賞は被災地復興を後押しする目的で35歳以下の若者らから文学・映像作品を募集した。
 受賞作は「かえるところ」。須賀川を舞台に目抜き通りなどに並ぶウルトラモニュメントとの出会いや住民の優しさ、温かさを主人公の目線を通して表現した。文章は地元愛にあふれ、特に須賀川駅からtetteまで続くモニュメントの導線はまちなみの様子が手にとるような分かりやすさで、幼少期から親しんできたからこそ再現できる構成になっている。
 伊東さんは構想から約2カ月で書き上げたと報告し、「小中学生の頃から俳句や短歌文化に親しんできたことが今回、初めて小説に挑戦する気持ちを後押ししてくれました」と話し、将来的に須賀川に戻り現在学んでいる古典文学(連歌)を地元でも活かしていきたいと話す。
 橋本市長は「シビックプライドあふれる作品にとても感動しました。市にとっても今回の受賞は誇らしいものです」と絶賛した。

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