
火災発生状況など報告する大寺市長
須賀川地方広域消防組合議会定例会は16日、同組合会議室で開かれ、深谷勝仁議員が一般質問で須賀川消防署の移転について質した。同議会で一般質問が行われるのは発足以来初めてで、小針則雄消防長が答弁した。
深谷議員は須賀川消防署の令和元年東日本台風における被災状況や、移転の基本的な考え、スケジュール、候補地などを質問した。
同台風の被災時は、床上浸水70㌢で庁舎の非常用発電機が冠水した。また消防車両7台、職員の自家用車40台が被害を受けた。
現在は教訓を踏まえ、非常用電源装置を高台に設置したほか、水害時のチェック表に基づき対応する体制を整えた。
だが再び浸水することがあれば、著しい消防力の低下が危惧されるため、現庁舎の立地条件について組合として危機感を持ち、移転を含めた抜本的な対策が必要と認識している。
庁舎の移転計画は、令和17年度に基本計画、18年度に実施計画、19年度に着工としている。
前倒しの必要性を問われ、実行には一時的に構成市町村分担金の大幅な増額を要求することとなるため、有効な財源を活用した場合の構成市町村の将来的な財政負担の軽減にどの程度つながるかなど優位性を数値化し、提案する考えとした。
候補地は須賀川市が準備することとなるが、現時点では決まっていない。
今後、候補地が決定した際には、市と連携して住民説明会など開き、合意形成を図る。
深谷議員によると、質問の背景には前回の被災や頻発化する自然災害などに対する市民の心配の声があり、期間を延長した国の事業債の活用を見据えながら登壇したという。「市民の代表として声を届けるのが議員のあるべき姿。それが市民の安全・安心につながる。今回の一般質問が組合議会の活性化などの契機にもなってくれたら」と語った。
組合議会はこのほか、組合管理者の大寺正晃市長が昨年1年間の災害発生状況等を説明した。
年間の火災発生総数62件(前年比16件増)による損害額は1億6286万7000円で、前年より5404万1000円増加した。
火災種別は建物火災が27件、枯れ草など焼くその他火災21件、林野火災8件、車両火災6件。
けが人は9人(同7人減)、死者数は5人(3人増)。
死者のうち4人は住宅火災で、いずれも住宅用火災警報器の設置がなかった。
気象庁によると現在、この時期として30年に一度の少雨とされ、火災が発生しやすい状況であるため、出火防止や住警器設置促進を呼びかける。
また今年1月から林野火災注意報・警報が発令されることとなった。市内岩瀬地区は1カ月間で注意報6回27日間、警報5回9日間と最多発令だった。
なお警報発令時の「火の使用の制限」違反者には罰則が科せられる。
昨年10月から始まったマイナ救急は、1月末まで直近2カ月間で救急出場1122件に対し222件で、さらなる広報活動が求められる。
議案は条例の一部改正、今年度一般会計補正予算、新年度一般会計予算について審議した。
今年度一般会計補正予算は歳出歳入にそれぞれ1億1963万6000円を減額し、総額35億1752万6000円とした。
新年度一般会計予算は歳出歳入それぞれ28億9719万8000円を計上した。前年度比6億6438万1000円の減。
主な歳出として訓練施設改修工事450万円、庁舎等修繕工事500万円、須賀川消防署の支援車Ⅲ型8300万円、鏡石分署の高規格救急自動車4100万円など。











