火曜コラム(紙面掲載 2021年3月16日)

三浦 純一


ワクチン摂取を積極的に受けましょう

 日本において、新型コロナウイルスに対するワクチンの接種が始まりました。大きな期待もあるのですが、連日のようにアナフィラキシーショックの報道がなされ、私たちの不安が増しているのも事実です。
 しかし、私たちは積極的にワクチン接種を受けるべきです。理由はいくつかあります。
 新型コロナウイルスが日本に入ってきて一年が過ぎても、いまだに流行はおさまっていません。
 東京都をはじめとする緊急事態宣言は延長されたまま。その間、44万5000人が感染し、8515人が死亡しました。感染者が死亡する割合は1・9%です。米国の1・8%、韓国の1・75%と比較すると日本の死亡率が高い傾向にあります。
 2018年のインフルエンザによる死亡者数は3600人でした。それと比較すると2倍以上の人が新型コロナウイルスで亡くなっています。
 世界の統計を見ると、高齢者の死亡割合は若い人に比べて高いことが知られています。そして、日本は世界有数の高齢化社会なので、死亡率が諸外国と比較しても高くなる傾向にあると思われます。
 元気に働いている高齢者でも、高血圧や糖尿病を併発している人が若者と比べると多いのです。
 まして、病院や介護施設にお世話になっている高齢者は、さまざまな病気を持つばかりでなく、体力も免疫力も若い人より弱くなっています。
 だから、高齢者のワクチン接種を急ぐべきなのです。
 そして、若い人も自分を守るだけでなく、家族や会社の同僚、近所の方たちを守るためにワクチンを積極的に受けましょう。
 一方で、新型コロナウイルスワクチンのアナフィラキシーについて心配になっている人は多いです。
 注射でショックになりたくない。死にたくないと思うのはみなさん同じです。
 医療人である私も心配なので、少し調べてみました。
 結論は安全に接種を受けられるので大丈夫です。
 ワクチン接種の会場に行くと、そこにはアナフィラキシーショックに対応できるアドレナリンという薬や治療のための点滴などが準備され、スタッフが待機しています。しかも、今回は事前にシミュレーションなどを行い、準備は万全で臨んでいます。
 報道をよく読んでみると、ショックになる前に治療が行われています。きちんと、対応できているのです。

うつみね診療所 所長

三浦 純一

うつみね診療所長 元公立岩瀬病院長