火曜コラム(紙面掲載 2021年8月3日)

菊地 大介


18年ぶり歓喜の甲子園

 先日、我が母校であります、日大東北が甲子園出場を決めました。いわき市のいわきグリーンスタジアムで25日行われた第103回全国高校野球選手権福島大会の決勝を制し、18年ぶりの甲子園出場を決めました。宗像忠典監督(59)は試合後、今夏限りでの勇退を表明いたしました。大会直前に引退を知らされたナインは最高の形で恩返しを果たしました。
 私が高校3年生の時、体育の担任が宗像監督でした。その年の1990(平成2)年に母校の日大東北を監督として初めて福島大会の優勝に導くなど、計6回の夏の甲子園出場を経験しています。
 コーチ陣の指導力の高まりを受け、「新しい日大東北をつくってくれるはず」と今年4月に引退を決断。組み合わせ抽選会が開かれた6月21日のミーティングでチーム関係者、選手たちに勇退を告げたそうです。
 緊迫した試合展開となった決勝の舞台になりました。選手は宗像監督から伝授された言葉「最後まで諦めない我慢強さ」を実行し粘り強く、機動力の野球でサヨナラ勝ちを収めました。
 そして松川侑矢主将(3年)は須賀川2中出身で須賀川シニアの出身です。オリンピックの相澤選手と共にまた須賀川からヒーローが生まれました。
 今回はその松川侑矢主将が、試合前にジャンケンで勝って後攻を選んだことです。これは優勝にはとても大きなことでした。
 過去の日大東北が決勝に進み残念ながら負けてしまった試合はことごとく先攻で最後にサヨナラ負けをする機会が多かったのです。そこで今回は松川主将の運の強さでジャンケンに勝ち、後攻を選びサヨナラ勝ちの結果でした。
 「誰よりも怒られたけど、ずっと信じて付いてきた。甲子園出場を決め、監督にうれし涙を流してもらいたかった」とナインの思いを代弁しました。名将と共に夢舞台で有終の美を飾る決意も語りました。
 今回は聖光学院の連覇が途絶える波乱もありました。お隣宮城県も東北高、仙台育英が敗れる波乱もおき、東北学院高が初出場となりました。
 さあ、本日午後4時から組み合わせ抽選会です。松川主将には運の強さをもう一度発揮していただくことに期待します。健闘を祈ります。

まちづくり会社 株式会社こぷろ須賀川 代表取締役

菊地 大介