火曜コラム(紙面掲載 2022年11月8日)

三浦 純一


インフルエンザと新型コロナの同時流行に備えよう

 厚生労働省が盛んにインフルエンザと新型コロナの同時大流行への注意をうながしています。そして、その流行がこれまでにない感染規模になると想定しています。
 その理由はオーストラリアにありました。
 南半球のオーストラリアは夏と冬が私たちと逆になりますが、そこで例年より数か月早くインフルエンザの流行が確認されています。
 新型コロナウイルスの発生後、しばらくの間インフルエンザの大きな流行は世界中で認められませんでした。それが今年になると、ひと足先に冬が訪れるオーストラリアでインフルエンザの流行があったのです。
 日本はこれから冬に向かいますが、第7波のコロナウイルス感染症はまだおさまっていません。そして、この冬は今夏以上に感染が拡大し季節性インフルエンザと同時に流行する可能性があります。
 感染のまん延時は空前の規模になると予測されています。その際には、発熱外来に電話してもつながらず受診がその日にできないことさえ想定されます。
 実際に第7波がピークの時には福島県の各地の病院で受診さえできない事態が発生していますので、今年の冬は油断する事ができません。
 空前のインフルエンザと新型コロナの大流行に備えて今から準備しておきましょう。
 まずは、ワクチンの接種です。現在はインフルエンザとコロナワクチンの接種は同日に受けても良いとされています。自分を守るため、そして万が一感染しても軽症ですむように2種類のワクチンを接種しておいてください。
 次は発熱外来をすみやかに受診できない場合にそなえて、買い物です。
 自分で感染を確認できる新型コロナ抗原検査キットを買っておきましょう。ネットなどで安く売られているキットは信頼性が低いです。その多くが「研究用」とラベルに書いてあります。私たちは研究用のキットではなく、ラベルに「体外診断用医薬品」とか「第一類医薬品」と書いてある信頼できるキットを買いましょう。
 次に買うのが解熱鎮痛薬です。自宅療養用に薬をドラッグストアであらかじめ買っておきましょう。その他に必要な薬剤については薬局の薬剤師さんに尋ねてください。そなえることが大切です。
 そして、新聞や、テレビ、ネットのニュースなどで感染状況をつぶさに観察し、自分自身で行動を起こしてください。自粛したり、換気したり、手指消毒については私たちがここ数年間行ってきたことを繰り返すだけです。
 自分が感染しないことに加えて自分が感染源にならないように体調不良時の行動についても、あらかじめ決めておくと、いざという時に役に立ちます。
 寒い冬将軍とインフルエンザに新型コロナウイルス。敵は強大ですが、リスクに対してきちんと準備してクリスマスとお正月を楽しみましょう。

うつみね診療所 所長

三浦 純一

うつみね診療所長 元公立岩瀬病院長