火曜コラム(紙面掲載 2023年11月21日)

三浦 純一


咳エチケット 今こそ大切な行動

 インフルエンザの流行が話題になっていますが、最近になって薬局から咳止めのお薬が消えてしまいました。 
 咳がひどくなる疾患は多種多様ですが、かかりつけ医に受診しても咳止めのお薬が手に入りにくい状況です。これは危機的な事態です。
 この状況を受け、咳エチケットの重要性を再考しましょう。咳エチケットは、他の人々への配慮と感染拡大の阻止につながる行動規範であり、私たちの健康と社会的責任を守るための鍵です。
 咳エチケットはまわりの人への感染リスクを最小限に抑えるための行動規範です。基本原則は以下の通りです。
 ◎マスクの着用: 咳やくしゃみの際には、他の人への飛沫感染を防ぐためにマスクを着用しましょう。特に公共の場や人混みでは必須です。
 ◎袖やティッシュで咳をする: 手の代わりに袖やティッシュを使って、口と鼻を覆い、飛沫を拡散しないように心がけましょう。
 ◎こまめな手洗い: 咳やくしゃみ後には手をこまめに洗うことが大切です。アルコール消毒剤も有用です。
 ◎人混みを避ける: 咳をしている場合や体調が悪い場合は、他の人々に感染を広げないように人混みを避けましょう。
 ◎エルボーコフ: くしゃみや咳をする際には、手のひらではなく、肘の内側を使うと感染拡大を防げます。
 咳エチケットは、私たちの健康を守るために極めて重要です。以下はその重要性を示す理由です。
 ◎感染症の予防: 咳エチケットを実践することで、感染性の高い風邪やインフルエンザなどの病気の拡大を防ぐことができます。飛沫感染が感染症の主要な伝播経路であり、咳エチケットの実践によって他の人々への感染リスクを大幅に減少させることができます。
 ◎社会的責任: 咳エチケットは社会的責任の一環です。感染症の予防は、個人だけでなく、集団全体の責任です。自分が健康である限り、他の人々の健康も守る役割を果たすことが求められます。
 ◎配慮と共感: 咳エチケットを実践することは、他の人々への配慮と共感を示す手段でもあります。咳やくしゃみを適切にコントロールすることで、他の人々の健康と快適さを考える姿勢を示すことができます。
 ◎教育と啓発: 咳エチケットの重要性を家庭や学校、職場で啓発しましょう。他の人々にも咳エチケットを実践するよう呼びかけましょう。
 咳エチケットは、私たちの健康を守るために極めて重要です。感染症が広がりやすい状況下では、他の人々への感染リスクを最小限に抑えるためにみんなで実践しましょう。
 咳エチケットの啓発と実践は、私たちが共に健康で快適な環境を維持するための一歩です。皆さんもぜひ、身近な人々にも呼びかけ、咳エチケットを実践しましょう。私たちの共同の努力が、健康で安全な地域を築く鍵となります。

うつみね診療所 所長

三浦 純一

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