火曜コラム(紙面掲載 2023年12月19日)

夏奈色ひとみ


クリスマスプレゼント

 今年も早いもので12月の半ばが過ぎ、年の瀬が近づいてまいりました。
 この時期は、幼い頃に見たアニメ、真冬に森にマツユキソウを探しに来た少女を12の月の精が助けるお話、スロバキア民話「12の月のおくりもの」を基にした「森は生きている」を思い出す、好きな季節です。
 12月といえばクリスマスですが、私の子どもたちが小さい時、我が家にもサンタさんが来てくれました。
 イブの夜は、サンタさんからのプレゼントを見つけた時の翌朝の子どもたちの表情を思い、布団の中で幸せな気持ちになりました。
 クリスマスは、子どもだけでなく親も子供たちの喜ぶ姿というプレゼントをもらえる嬉しい日、むしろ親の方が幸せなのかもしれないと感じていました。
 さて、今年のクリスマスプレゼントは何にしましょう…とまだお考えの方もいらっしゃると思いますが、絵本のプレゼントもお子さまにも大人の方にもとてもおすすめです。
 私が好きな冬のおすすめ絵本をほんの一部ご紹介します。
 〇「やまのおふろやさん(とよたかずひこ・ひさかたチャイルド)」雪が降る山のお風呂に様々な可愛らしい家族がやってきて…体がぽかぽかしてくるお話です。
 〇「クリスマスのまえのよる(クレメントCムーア・主婦の友社)」縦長の靴下に入る形をした美しい絵本、陽気なサンタさんが煙突からやってくる夢のあるお話です。
 〇「だんろのまえで(鈴木まもる・教育画劇)」表紙の絵からその暖かさにうっとりし、暖炉の火と動物たちに癒され、また前を向こうと元気になれる愛があふれる絵本です。
 〇「みんなでぬくぬく(エルザ・ドヴェルノア・童話館出版)」かわいい名前の小さな動物たちが、助け合いお互いを温め合って眠る姿に癒されます。
 〇「ゆき(ユリ・シュルヴィッツ・あすなろ書房)」少しずつ雪が降り積もる様子と男の子の嬉しい気持ちを美しい絵で表現しています。
 皆さまも、これからの寒い季節、お気に入りの絵本を見つけて読んで心を温め、またそれをプレゼントして大切な方の笑顔を見てさらに心温まる…素敵な冬の季節をお過ごしください。

絵本作家

夏奈色ひとみ

絵本作家