火曜コラム(紙面掲載 2026年1月20日)

夏奈色ひとみ


サードプレイス

 みなさんはサードプレイスをお持ちですか?ファーストプレイスは自宅、セカンドプレイスは学校や職場など自宅以外で長い時間過ごす場所、サードプレイスはそれ以外の第3の場所のことで、息抜きやリフレッシュができて活力を生む健全な交流のある場所のことです。
 年齢や肩書を越えて気楽に立ち寄れる、知り合い以上友人未満のような人たちとゆるくつながれる心地よい場所を指します。
 ここは自分の居場所…という幸福感を感じられる場所を持つ人は、持たない人に比べて仕事も私生活も満足している割合が高いとの調査結果があるようです。
 例えば西欧人は一般的に行きつけのカフェやパブがあり、毎日のようにふらっと立ち寄り顔見知りの人と陽気に楽しく会話して疲れを癒し嫌なことを忘れリフレッシュしている光景が浮かんできます。
 それに比べると私たち日本人は、スポーツや趣味のサークル、好きな習い事なども貴重な交流の場ですが、前述のような交流の場を持つ人は少ないイメージがあります。
 かくいう私も図書館やカフェ、公園などに行きますが、そこにいる人たちと交流するというよりは一人で又は友人とのんびり過ごす、自然や野鳥と触れ合う場所です。
 先日の新聞記事で、地域住民に第3の場所を提供する工夫した取り組みとして、誰でも予約なしで参加できる「ごみ拾いをした後に公園でお茶を飲みながら交流」というものがありました。
 参加者の「朝からごみ拾いをする人に悪い人はいないはず。一緒に体を動かしながら会話するので打ち解けやすい」という感想と、活動を始めた方の「目的は地域の美化というより、職場でも学校でもない『あなたがただいてくれたらいい』という居場所を作っていきたい」という言葉に共感しました。
 現代のストレスの多い社会の中で、しがらみのない気楽に行けてリラックスできるコミュニティで何者でもない自分でいられる時間があれば、心が回復し人生がより豊かになるのかもしれません。
 自分のサードプレイスは…と振り返ってみて、新たなコミュニティに気軽に参加してみるのもいいですね。新たな1年、第3の場所があっても無くても…みなさんの幸福度が高まることを願います。

絵本作家

夏奈色ひとみ

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