油断大敵 5月の熱中症対策
早いものでゴールデンウイークが過ぎ、新緑が目に鮮やかで過ごしやすい季節ではありますが、実はこの時期、油断すると熱中症にかかってしまう方がいらっしゃるのです。
「まだ5月なのに、まさか熱中症?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし5月の私たちの体は、急な気温の変化に十分に対応できていません。まだ暑さに慣れていない体は思いのほか早く悲鳴を上げてしまうことがあるのです。特にご高齢の方や、普段あまり運動をされない方は注意が必要です。
熱中症は高温多湿な環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなることで起こります。
めまいや立ちくらみ、筋肉のけいれん、吐き気、頭痛など、様々な症状が現れます。重症化すると意識を失ったり、命に関わることもありますので決して軽視できません。
では5月のまだ暑さに慣れていない時期に、私たちはどのような対策を講じれば良いのでしょうか。具体的な対策をいくつかご紹介しましょう。
1・こまめな水分補給を心がけましょう
のどの渇きを感じる前に、意識的に水分を補給することが大切です。特に屋外で活動する際は、時間を決めて水分を摂るようにしましょう。塩分やミネラルを補給することも有効です。ただし、糖分の含まれている飲み物は控えめにしましょう。
2・服装を工夫しましょう
気温や天候に合わせて、通気性の良い、吸湿性・速乾性のある素材の服を選びましょう。
3・無理のない範囲で体を動かしましょう
適度な運動は暑さに負けない体を作るために大切です。しかし、まだ体が暑さに慣れていないこの時期は、無理な運動は避けましょう。もし体調に異変を感じたら、すぐに休憩しましょう。
4・室内環境を整えましょう
室内にいるからといって安心はできません。風通しを良くするために、窓を開けたり、エアコン、扇風機や換気扇を活用しましょう。
5・睡眠をしっかりととりましょう
疲労は熱中症にかかりやすくなる原因の一つです。質の良い睡眠をしっかりとることで、体の抵抗力を高めることができます。
6・体調の変化に気をつけましょう
日頃から自分の体調に注意を払い、少しでも異変を感じたら、無理せず休息することが大切です。特に高齢の方や持病のある方は、周囲の方も注意して見守ってあげてください。もし熱中症のような症状が現れた場合は涼しい場所に移動し、体を冷やし、水分・塩分を補給してください。意識がない、反応が鈍いなど重篤な症状が見られる場合は、すぐに救急車を呼んでください。
5月はこれから本格的な暑さを迎えるための準備期間でもあります。周囲のみなさんと連携して、今からしっかりと熱中症対策を心がけることで、夏を元気に乗り切れるように頑張りましょう。