白いカイツブリ
「こんにちは~」今日もまた池で出会えたカイツブリに思わず話しかけます。
そんなとき決まって、新美南吉の童話「1年生たちとひよめ」を思い出します。
「ひイよめ、ひよめ、だんごやアるに くウぐウれッ、」小学1年生の子どもたちが学校に行く途中の池にいるひよめ(カイツブリ)に向かってこう歌うと、ひよめは頭から水の中にもぐりました、だんごがもらえるのを喜んでいるように・・・。
6月13日、池の狭い方の真ん中辺りに見つけた何やら水草などを集めたような巣、その横には白目に黒い点の瞳と口元の白いラインがきょとんとした顔に見える濃い茶色のカイツブリがいた。卵らしきものは確認できず。
6月28日、カイツブリのヒナを発見!ヒナは白く小さくて、親を追って背中の羽の中に入り込む様子がたまらなく可愛らしい。ヒナは白いものなのかと調べたら、どうやらそうではないようで白変種なのか。
7月5日、親の背中にもぐり込んで顔だけ出しているヒナは、口ばしがピンク色で白い毛がふわふわしてきて際立って見える。近くにもう1羽親らしきカイツブリが来て、そちらの背中に乗り移っていく様がとても愛らしい。
7月14日、親子は巣を離れて、池の広大な方へ乗り出していた。黒い親と白い子、興味深い。ヒナは親鳥の横にピッタリくっついていて微笑ましい。
7月24日、ヒナはピピピピピと微かに鳴きながらひとりで泳いでいる。親が時々食べものを持って近づいてきて、嬉しそうにもらって食べている。
8月12日、ヒナは羽の先の方が少し薄茶色になってきた様子、潜水も上手にしている。
10月5日、ヒナが見当たらない、あきらめて帰ろうとしたら・・・いた!毛づくろいにいそしんでいる姿は元気そうで何より。
学校の先生から噓をついてはいけませんと教えられた日の帰り道、「ひイよめ、ひよめ、だんご、やらないけど、くウぐウれッ」とひよめに歌っただんごを持っていない一年生の子どもたち。そして、いつものように水をくぐったひよめ。なぜなら、ひよめはだんごが欲しかったわけではなく、一年生たちから話しかけられるのが嬉しかったから。
どちらの純真さにも、そして白いカイツブリのたくましさにも心打たれる、秋曇りの日です。




