「あらゆる方法で畳文化守る」
やがて世界へ
東京都でITエンジニアとして働いていたが、父から相談を受けたことをきっかけに家業を継ぐ決意を固め、2020年から15代目として働き始めた。そしてわずか3年で本社工場を改築した「畳ビレッジ」をオープンし人気を集めている。
製造現場を間近で見られるほか、畳コースターやヘリを使ったバッグなどの小物販売、何より畳でくつろげるカフェスペースは現代的な清潔感と、伝統的な日本家屋の縁側を思わせる開放感を兼ね備え、落ち着きや温もりなど畳の持つ独特の魅力を味わえる。現在、新築住宅から和室が失われつつある中で「畳の所有から共有」という新しい価値を示すことで、畳文化を守ろうとする強い意志を感じさせる。
「これまでの畳も大事にしながら、あらゆる方法でこの文化を守りたい」と語り、今後は施設内で畳の歴史や製品ごとの違いなど、より深く魅力を知ることができるようさらなる充実化を目指す。
夢は「畳を世界に広げること」。次はパリに支店を構えたいと情熱を燃やす。