郷土愛護の精神を脈々と引き継ぐ 全国約2200消防団の頂点に 鏡石町に「特別表彰まとい」


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    贈られるまとい(参考)

 鏡石町は3月8日、東京都港区のニッショーホールで日本の消防団における最高栄誉賞である「特別表彰まとい」を受賞する(一部既報)。木賊正男町長は「本当に名誉なことで、これまで消防団を支えてこられた団員をはじめ、地域の皆様に改めて感謝を申し上げ、受賞を機にますます活動が活性化できるよう町も一緒に取り組んでいきたい」とたたえた。
 「特別表彰まとい」は昭和54年度に創設され、全国約2200の消防団の中からわずか10団体に贈られる最も名誉ある表彰。
 受賞には日本消防協会表彰旗を授与されてから10年以上にわたり、抜群の成績を維持し、他の模範となると認められる消防団であること、消防庁長官表彰(表彰旗)を受賞していること、消防操法大会での成績などを要件としている。
 木賊町長は「団が昭和54年に創立されてから、地域の先人の皆様が脈々と引き継いでこられた『地域の安全は自らが守る』という郷土愛護の精神により、町の安全安心が守られてきたことが評価されたのではと思う」と述べた。
 受賞する「まとい」は高さ210㌢で頭部には純金箔、すだれのような馬簾(ばれん)には純銀箔を配し、漆塗りが施されている。もともと江戸時代に町火消の各組が用いた旗印の一種で、組により様々な意匠が施され、当時の火災現場では体力・威勢に優れた「まとい持ち」が屋根に上がって「まとい」を掲げ、消火活動の目印とし、仲間の士気を鼓舞した。そのため「まとい」は消防のシンボルとして広く知られている。
 受賞の栄誉を多くの町民と祝うため、3月23日午後1時半から駅前広場で添田孝利団長が木賊町長に受賞報告した後、本町通りを消防車両と団員が練り歩く披露パレードを盛大に行う。
 受賞祝賀会は同日午後3時から鏡石舘で開き、国・県町議会議員や県、消防、警察、町関係者らを招いて消防団の功績を祝い合う。