県教職員研究論文で特選 天栄中 「村ならでは」のふるさと学習


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    特選を報告した(左2から)濱津校長、善方教諭

 県教委が募る県教職員研究論文で、天栄中の「探究的な学びを通して、夢の実現に向かう生徒の育成(1年次)」が特選に選ばれた。濱津太校長と研修主任の善方昭博教諭は22日、村長室を訪れ、添田勝幸村長に報告した。
 同校は「天栄ならでは」の教育として、総合的な学習の時間を活用し、天栄について探究的に学ぶ「ふるさと・夢プロジェクト」を2年前から通年で実施している。
 同校の課題として生徒たちのふるさとに対する関心や愛着が高い一方、将来の夢や目標を見いだせない生徒が県全体と比較して多い傾向にあった。また将来地元に残って生活したいと考える生徒は少なく、ふるさとの具体的な良さに気づいていない生徒が多かった。
 そのため村内の豊かな自然や多様な産業、独自の歴史や文化、特産品やそれらを生み出す人々、添田村長や村職員にも話を聴き、体験活動などを通し、未来の天栄について考え、自分の将来の生き方を考える。
 学ぶ内容は学年によって異なり、年間を通して学んだ内容を文化祭で発表した。
 論文は昨年度の取り組みをまとめたもので、同校としては初めての特選となった。
 濱津校長は「受賞は多くの皆さんの協力のおかげ。これからもふるさとの良さに気付ける学習に取り組みたい」と述べた。
 添田村長は「村を誇りに思い、将来帰ってきたいと思える村づくりにつながる取り組みであり、今後も続けてほしい」、長場壮夫教育長は「総合的な学習の時間で特選となるのは珍しいことで、それだけ取り組みの価値が認められたといえる」とたたえた。